私は2024年に会社を退職し、フリーランスとして独立しました。
独立後は副業で培ったWebライティングやWebマーケティングのスキルを活かしながらブロガーとして活動しています。
私が会社員を辞めてフリーランスになったことをSNSを通じて周囲の友人に報告したところ、多くの驚きの反応をいただきましたが、それと同時に友人たちから「実は自分もフリーランスに興味があるんだけど、どんな準備をしたの?」といった質問をもらうことがちらほらありました。
会社員の友人もフリーランスに興味がある、実際に目指しているという人は結構いるようで、しかしながら周囲にフリーランスの人がいないから話を聞く場がなかなか無いといった状況のようでした。
フリーランスに興味があるけど、具体的にどんな準備をすればいいのか分からない…
周りにフリーランスの人がいないから話を聞きづらい…
開業届の提出など、独立後に行う手続きなどについての解説はまた別の記事でしようと思います。
あくまで今回は独立前の準備にフォーカスして解説します!
もりけぇがフリーランスとして独立する前に準備したことは…
- 副業で収益を出す
- 2年分の生活防衛費を貯蓄する
- 開業・運転コストを小さくする
- 税金や社会保険料の勉強
- 子の保育園継続の確認
- 家族の理解を得る
- 独立の覚悟を固める
- 借金をしない
会社員からフリーランスになるために準備したこと
副業で収益を出す
会社員からフリーランスとして独立する上で最も重要なのは、まずは副業に取り組んで1円でもいいので自力で収益を上げることです。
なぜなら独立前に収益を得る仕組みを作っておくことが最大限のリスクヘッジになるからです。
また副業に取り組むことで「自分が独立後にどんな仕事をしたいのか」、「自分にはどんな仕事がむいているのか」、「どのくらいの収益が得られそうか」といったことをイメージすることが出来ます。
私自身、会社員時代からせどり、動画編集、株取引、ブログなどいろいろな副業に取り組んできました。
成果が出ないもの、成果は出たけど肌感覚が合わずに長続きしないものなどありましたが、その中で継続できて成果も出てきたのがブログだったわけです。
ブログが伸びてくる中で、私は「文章を書くこと」、「他の人に有益な知識や情報を発信すること」が好きなことに気付きました。
副業に取り組むことで会社の仕事では発揮できなかった自分の適性や長所を見つけることが出来たのです。
なにより周囲の人から「ブログ読んだよ!」と言ってもらえたことが単純に嬉しかったのでモチベーションになっていました。
いろいろな副業に取り組むことで自分の適正に気付くことが出来ましたし、「もっと時間をかけて取り組みたい!」と自然に副業への活力が出てきました。
「好きこそものの上手なれ」ということわざの通り、熱意を向けられる副業を見つけられれば自然と成果もついてきます。
フリーランスとして独立しても、思ったより稼げなくて生活費が尽きたので会社員に戻るフリーランスも決して少なくありません。
そのため独立後の仕事内容が定まっていない、収入の目途が全くないといった状態で独立するのはリスクが高いです。
しかし逆に言えば、副業で1円でも稼ぐことが出来ていれば独立後にその仕事に注ぐ時間を増やすことでビジネスを拡大し、収入を増やすことが出来ます。
独立前に副業で1円の成果が出ていることは何よりのアドバンテージだと思います。
会社員として本業の傍らで副業に取り組むのは体力的、時間的に大変なことではありますが、雇用や給与が安定している中で安心して色々なことにチャレンジ出来る絶好の環境です。
独立前に副業に取り組むことでフリーランスとしての働き方を疑似的に経験し、会社に依存せずに自分の力でお金を稼ぐことの大変さ、楽しさを知ることが出来るため、自分がフリーランスに向いているのかどうかを見極める材料にもなります。
場合によっては、「自分は会社員の方が向いているな」と分かって、今までより前向きに会社の仕事に取り組めるようになる場合もあるでしょう。
私が初めてブログで1円の収益が出た時は嬉しくて震えました。
たった1円でも、それは人生で初めて本当の意味で自力で稼いだお金でした。
フリーランスになりたいと考えている人は、まずはとにかく副業を始めて1円でもいいから自力で稼ぐことに挑戦してみてください。
きっとその1円は、間違いなくあなたの人生を変える1円になるでしょう。
2年分の生活費を貯める
フリーランスとして長期的に活動していくためには、まとまった額の生活費を貯蓄しておく必要があります。
なぜならフリーランスの収入は、一般的に会社員と比較して不安定だからです。
フリーランスの仕事は会社員のように雇用契約を結ぶわけではないため、仕事が一定期間で終了したり収入が増減したりします。
そもそも独立したばかりではなかなか仕事が受注できないという場合もあり得るでしょう。
会社員の給料と同程度の収入が見込める状態で独立できるならともかく、そういった盤石な状態で独立できる人ばかりではないと思います。
実際私もブログからの収入は会社員時代の給料と比較すればまだまだ少なく、またブログ運営は成果を出すのに時間がかかります。
なので私の場合は多めに2年分くらいの生活費を貯めてから独立しました。
独立後の生活費を貯めるために本やYouTubeでお金の勉強をして家計もかなり改善できました。
さらに妻も正社員として働いて安定的に収入を得ているため、短期的に生活が破綻することは無いと思っています。
貯蓄は多いに越したことは無いのですが、かといってあまりに大きな額を貯蓄しようと思うとそれはそれで独立までに時間がかかりすぎてしまいます。
バランスを考えたいところですね。
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開業・運転コストを小さくする
会社員からフリーランスとして独立する場合、開業コストや運転コストは出来るだけ小さくしておきましょう。
業態にもよりますが、基本的に開業や運転資金にお金をかけすぎると資金繰りが大変になり活動期間できる期間が短くなるリスクが高まるからです。
私も独立後にできるだけ初期投資や運転コストがかからないビジネスモデルを意識して、自宅からのブログ運営というスタイルを選択しています。
独立前にお金を貯めておく重要性は前述のとおりですが、開業資金や運転資金がかさむと貯蓄の消費ペースが早くなってしまうため思ったように収益が得られなかった場合に資金が枯渇して廃業に繋がるリスクが高くなります。
ましてや開業時に借金するなどもってのほかで、特に私のようなサラリーマンからフリーランスになる場合は個人事業における資金管理の知識や経験も浅いため、経済的なリスクを極力抑えるためにもまずは小さな規模から始めて少しずつ拡大していくのがいいと思います。
例えば私のブログ運営の場合、仕事場は自宅でパソコンなどもすでに持っていたものを使っているので初期投資自体は3万円ちょいといったところです。
- レンタルサーバー代(1年分)…約¥10,000
- WordPressテーマ(SWELL)…¥17,000
- 勉強用の書籍…約¥5,000
その後のブログ運営にかかる費用はサーバー代や有料ツール代などを含めても毎月2~3000円程度で、独立後はサブスク型のクラウド型の会計ソフトなども追加になりますが、それでも維持費はせいぜい毎月5000円前後くらいだと思います。
ブログを書くために必要になってくるその他の経費も出てくると思いますが、少なくとも毎月5000円程度あればビジネスを維持できるというのはかなり安上がりと言えるでしょう。
これがもし店舗や事務所を借りるなど大きな固定費が掛かるような状態で独立すると資金繰りが大変になります。
フリーランスとして成功するためにはいかに長く活動出来るかが肝かなと思っているので、はじめのうちは運転コストを下げることを意識することが重要でしょう。
税金や社会保険の勉強
フリーランスになるにあたり、自分が独立後に税金や社会保険について年間いくらくらい払う必要があるのかを知るために勉強しました。
勉強するといっても書籍を1冊読んだくらいでしたが、税金や社会保険料のことをよく分かっていなかった私にはとても有益な一冊でした。
マンガ形式でスッと最後まで読めてしまう軽快な内容ですが、フリーランスの税金周りの知識が一通り学べる良書なのでぜひ読んでみてください。
特に会社員からフリーランスになりたい人は真っ先に読むべき一冊です!
会社員であれば会社側がまとめて社会保険料や税金などをまとめて徴収してくれていましたが、フリーランスになると毎年自分で確定申告をして自分で税金を押さえる必要があります。
自分が独立後にいくらの税金や社会保険料を納めることになるのか把握しておかないと、独立後に予想以上の出費になって資金繰りにも苦労しかねません。
税金や社会保険料の知識がないと、各種税金の未納や、確定申告で意図しない売上の申告漏れなどで最悪の場合前科が付くことも…
お金の管理は税理士さんなどにも委託することは出来ますが、やはりフリーランスとして活動する以上は最低限のお金の知識は必要かなと思います。
子の保育園継続の確認
我が家は子供が保育園に通っているのですが、私が会社を辞めたことで子が保育園を退園にならないかどうかを予め自治体に確認しました。
独立したけど子供が自宅保育になってしまって仕事どころではない!という事態になったら元も子もありませんからね…
幸い私の住む自治体では、会社を退職しても3か月間の猶予期間があり、その間に次の仕事が決まればそのまま保育園を継続できるとのことでした。
ただし会社を退職後は「求職中・開業準備」というステータスになり、その間は時短保育になるので子供を保育園に預けられる時間が少し短めになります。
とはいえ開業届を出して正式に仕事を始めた後はまた通常の保育時間に戻れるようなので、あくまで一時的な措置ということですね。
保育園の対応は自治体によっても違うと思うので、お子さんが保育園に通っている場合は必ず事前に確認しましょう…!
家族の理解を得る
独立する前には家族(特に配偶者)の理解を得ておくことも重要です。
近年ではフリーランスという働き方はより一般化してきていると思いますが、それでも世間的にはまだまだ不安定な働き方というイメージも強いですし実際その通りと思います。
独立直後は収入が減る可能性も十分に考えられるため、フリーランスへのキャリアチェンジは配偶者から見ても家計や将来設計の面から不安に感じる場合は多いのではないかと思います。
独立前にフリーランスの働き方のメリットとデメリットを整理し、収入面や家族の将来設計などの配偶者の不安を取り除いて自分のキャリアチェンジを理解してもらえるようにすることが大切です。
こういった不安を解消して家族からの理解を得ておくことでスムーズに独立出来ますし、独立後も仕事に集中できるようになると思います。
私の家庭の場合、私の勤め先がかなり勤務時間が不安定で激務であったこと、もともと子育ての兼ね合いで夫婦どちらかが時間の融通の利く働き方に変えた方がいいねと話していたこともあり、私がフリーランスになること自体に強く反対されることはありませんでした。
もちろん妻にも少なからずの不安はあったようですが、前述のように少額ながらもブログで収益を得ていたこともあり、独立後の収入の当てがあったことも理解を得る一助になったと思います。
さらに私の両親も私がフリーランスになることを応援してくれて、「健康でいれば人生どうとでもなる。お前の人生だから健康にだけは気を付けて頑張りなさい」と背中を押してくれました。
やはり家族が応援してくれている環境というのは安心感がありますし、新しいことに取り組む勇気も湧いてきます。
独立の覚悟を決める
フリーランスになる準備で最も重要なのは独立の覚悟を決めることです。
私は結局のところ、これが一番重要だと思っています。
なぜなら独立前にどれだけ副業の実績を積んでも、お金を貯めても、100%確実な状態で独立することは不可能だからです。
独立後の生活費を2年分貯めても、5年分溜めても、おそらく10年分溜めても不安は無くならないでしょう。
副業の収益がもう少し増えてから…と考えても、その後も「もう少し様子を見て…」を繰り返してしまうのが人間です。
完璧な準備を求めていると、永遠に独立の機会を逃し続けることになります。
私はキャリアチェンジはその気になれば何歳からでも出来ると思っていますが、それでも年齢を重ねてから独立しようとすると家族の事情やマイホームのローンのような経済的理由など、色々な理由で身動きが取りづらくなってくるのもまた現実です。
準備に時間をかけてタイミングを計るあまり、肝心のタイミングを逃してしまうというのが一番避けたいことです。
実際のところ私が会社を辞めた時、フリーランスとして十分な準備が出来ていたかと言われると全くそんなことはありません。
ブログで得られる収入は月に1万円前後でしたし、独立後の生活資金の貯蓄もせいぜい2年分です。
それでも私が独立に踏み切ったのは、このまま自分を押し殺しながら会社員生活をダラダラ続けることこそ、貴重な人生の時間を浪費しているように感じたからです。
なので私は準備が不十分な自覚はありましたが、最終的には思い切って会社を辞めています。
(妻や両親など、周囲の家族も理解を示してくれたことも大きかったと思います)
結局のところ、フリーランスで成功するにはフリーランスになるしかないんです。
会社員の立場からフリーランスになった後のことを心配していても、出来ることには限界があります。
人生の時間が有限であることを自覚して、ある程度の準備ができたら最終的には「えいや!」の気持ちで飛び込む勇気を持つことが重要だと思います。
それに仮にフリーランスが上手くいかなくても、フリーランスで培った経験やスキルを活かして会社員に戻ることはできるとも思っているので過剰にビビりすぎる必要も無いのかなと。
フリーランスになるためにあえてやらなかったこと
ここまではフリーランスになるために「やったこと」について説明してきましたが、逆に一つだけ意識的に「やらなかったこと」があります。
それが、住宅ローンや自動車ローンなどの借金です。
私は基本的にローンを組まないと買えないような買い物は身の丈に合っていない出費と考えています。
そういった身の丈に合わない借金は自分の行動の自由度を厳しく制限することになるからです。
特に住宅ローンは35年や40年のような長期で組む場合が多く、金額も大きくなりがちです。
しかしフリーランスとして独立すると会社員と比較して収入が不安定になるため返済が滞るリスクは上がり、自由を求めて独立したのに結果的にローンを返すために仕事に追われることになります。
住宅ローンの債務は重く、家自体を担保に取られるため万が一返済が滞った場合には家そのものを失ってしまいます。
さらに日本の住宅は建物自体の価値が下がりやすいため、売却時の住宅価格が残債を下回った場合には借金だけが残るリスクも高いです。
一度住宅ローンを組んでしまうと、あとから軌道修正することがとても難しいんですよね。
会社員として働き続けていれば問題なく支払いを続けられるでしょうが、
収入が減って支払いが停滞するするリスクから会社員を辞めたくてもなかなか辞めることが出来ない人は多いのではないかと思います。
私の周囲の友人たちも30代に差し掛かってマイホームを買う人が多くなってきましたが、私はマイホームよりも自分の人生の自由度を重視していたので独立前にマイホームを買うことはしませんでした。
幸いなことに私と妻はともにマイホーム願望は薄めで、生活スタイルに合わせて広さや住む場所を変えられる賃貸の方を好んでいます。
子供が大きくなったりして必要性が出てくればマイホーム購入も考えるかもしれませんが、少なくとも今はまだその時では無いのかなと思っています。
大切なのは小さな一歩の積み重ね
フリーランスになるための準備に完璧はありません。
どれだけ準備をしてもあれこれ心配してしまうのが人間です。
人生の時間は有限なので、準備に時間をかけすぎるのも良くありません。
重要なのは、自分が独立したときにどんなリスクがあるのかを想像し、最悪の事態を回避するために出来る対策を優先的に打っておくことです。
実際のところお金があれば安心できる場面が多いため、「副業で1円でも成果を出しておく」「生活資金を貯蓄しておく」の二つが優先順位が高いかなと個人的には思います。
そういった準備がある程度できたら、あとはフリーランスの世界に飛び込んでからまた試行錯誤すればいいのだと思います。
もし今あなたが会社員としての生活に不満があり、フリーランスとしての働き方に興味があるのであれば、今すぐ何かしら行動を起こしてみてください。
私のようにブログに興味があればブログを開設してみるのもいいかもしれません。
SNSが好きなら、何か情報発信を始めてみるのもいいでしょう。
私が3年前に何となく始めたブログで独立したように、ちょっとだけ勇気を出して踏み出した小さな一歩が人生を変えます。
そんな小さな行動の積み重ねで人生が大きく変わるんだと思います。
この記事が、あなたの人生を変える一つのきっかけになれば幸いです。
私もこれからフリーランスとして頑張っていくので、一緒に頑張りましょう!
もりけぇがフリーランスとして独立する前に準備したことは…
- 副業で収益を出す
- 2年分の生活防衛費を貯蓄する
- 開業・運転コストを小さくする
- 税金や社会保険料の勉強
- 子の保育園継続の確認
- 家族の理解を得る
- 独立の覚悟を固める
- 借金をしない