ここ最近はNISA制度改正のニュースや投資系インフルエンサーがYouTubeなどで流行っている影響もあって、以前よりもお金の勉強ができる場が増えているように感じます。
私の場合、2019年に働きたくない気持ちが高まりすぎて資産運用の勉強を始めて、そこから現在まで少しずつですがお金や経済の知識が少しずつ深まっていきました。
現在では自分で学んだお金の知識を活かして、積立NISAを始めたり、保険を見直したり、医療費控除のために確定申告したり、ふるさと納税したりと、以前では考えられないくらいお金に対してアンテナが広がっています。
実感としてもお金の知識を身につけ始めてから生活感や価値観に明らかに変化があり、本当にお金について勉強を始めておいてよかったなと思っています。
今回は、私がお金の無知に気づいて勉強を始めた体験談を書いていきます。
とにかく「働きたくなかった」
2019年から2020年にかけては、とにかく仕事が忙しすぎた年でした。
私は別チームへの異動により、それまで全く経験のない業務に放り込まれて翻弄されていたのです。
職場の人間関係は超ドライで、他部署の友人からも「空気悪すぎでしょ」と心配されるレベルで冷めた職場でした。
当然、仕事に行くモチベーションなど皆無でした。
元より就業意欲は低めの私がそれまで仕事を頑張ることが出来ていたのは、異動前の職場の人間関係が良好だったからです。
それが異動によって貴重なモチベーションの源が無くなったのですから、当時の私はとにかく毎日の仕事が苦痛でした。
そんな当時のブラックっぷりについては別記事でも書いているので興味があれば読んでみてください!
ただただしんどい毎日に不満が募りつつも、目の前の仕事の忙しさに翻弄され、無力に流されるまま日々が過ぎていきます。
「仕事行きたくない」
「いつまでもこんなことやってられるか」
「とにかくこの環境から自由になりたい」
「もっとお金があれば仕事辞められるのに」
こんなことを考えながら会社の昼休みにYouTubeを見ていた時、ある動画が目に留まります。
それは、当時私が見ていたオリラジ中田敦彦さんのチャンネルに投稿された資産運用に関する動画でした。
自分がお金について無知であることを知る
それまで、「資産運用なんて自分のような庶民には関係ない」と思っていました。
資産運用っていうのは、お金に余裕のあるお金持ちや、土地や不動産をたくさん持っているような人間がやるものだと。
しかしこの動画の中では、素人が陥りがちなお金の罠から、素人向けの投資などの内容が分かりやすく解説されていました。
その内容を聞きながら、私は気づきました。
「俺、お金欲しがってるわりにお金のこと全然知らなかったんだな」
正直ちょっとショックを受けつつ、焦りがこみ上げてきました。
「もしかしてお金に対して無知なのって俺だけ…?世の中の大人はみんなこの知識を知ってるの?」と。
もちろんそんなことはないと思うのですが、当時はそんな焦燥感に駆られたのを覚えています。
そして私は「資産運用を始めれば、今の苦しい生活を脱却できるかもしれない!」と考え、本格的に資産運用の勉強を始めたのです。
そこから一気にお金のことについて知識欲があふれてきて、株式投資や不動産投資、経済ニュースなどについて書籍を読みまくったりYouTubeで調べまくる日々が始まりました。
知れば知るほど面白くて、なんで今までお金の勉強をしてこなかったんだろうと後悔するくらいでした。
証券口座を開設して積立NISAからスタート
素人なりにひとしきり資産運用の勉強をし、当時の私は一つのスタート始点を決めました。
「とりあえず積立NISAから始めてみよう」と。
あらゆる書籍や動画で勉強したうえで、素人が失敗しにくい資産運用するなら以下の点を必ず押さえるべきと考えていました。
- 長期・分散投資
- 投資資金と生活資金を切り離す
- 売り買いのタイミングを読まなくていい
これらを満たす資産運用の方法は「証券口座を開いて優良なインデックスファンドを長期積み立てすること」だったのです。
「インデックスファンド」というのは簡単に言うと経済指標(インデックス)と連動する投資信託のことで、「投資信託」とは様々な種類の株式や債券の詰め合わせセットのようなものです。
例えば、「日経平均株価」というインデックスに連動する投資信託を買うと、その価格は日経平均株価の上がり下がりに合わせて変動します。
もし日経平均株価が成長すると、その分だけ儲けがでるというイメージですね。
本来だと、証券口座を用いた資産運用では、最後に証券を売って現金化した時に利益の20%の税金を取られてしまいます。
しかし「積立NISA」という制度を利用すると、投資金額の上限はありますが売却時の税金が取られないのです。
つまり資産運用の儲けを丸ごと自分のものにできます。
これらの内容を踏まえたうえで、私は証券口座の開設に踏み出し、積立NISAを始めることが出来たのです。
自分で調べて積立NISAを始めたことで、少しずつ経済のニュースなどにも興味が向くようになりました。
ひとつの知識を知ると、他の知識も連れてきてくれます。
それまでずっと仕事で疲弊する毎日でしたが、自然と目線が会社の外に向くようになったことで小さな会社の中で悩んでいた自分が馬鹿らしくなり、少し気持ちが安定したような気がしました。
調子に乗ってビットコインに手を出す
私が積立NISAを始めたのは、2020年のコロナショックで世界経済が大打撃を受けた後に急激に株式市場がV字回復している途中のタイミングでした。
なので私が買ったインデックスファンドはそんなV字回復の波に乗り、比較的短期間でそこそこの含み益を出していたんですよね。
完全にタイミングがよかっただけなのですが、この時私は「投資ってすげー儲かるじゃん!」と欲目が出始めている頃でした。
そんな当時、投資系インフルエンサーがしきりにもてはやしていたのが仮想通貨でした。
欲目が出ていた私は、ギャンブル性が高い資産と知りながらも、少額で恐る恐るビットコインを購入しました。
すると、この時も運よくビットコインバブルが本格化する直前に購入したことで短期間で投資額が3倍以上になる経験をします。
「ビットコインで億り人」という魔性のワードに取りつかれる人の気持ちが分かりました。
まぁ私のひよった投資額だと、仮に10倍になっても億り人なんてなれませんでしたが…
結果的に、私は欲目をかいてビットコインを保有し続けた結果、ビットコインバブルが崩れ、売り時を見定めることができずに含み益は見事に消え去りました(笑)
失った含み益はそこそこ大きかったですが、損失が出なかったのはラッキーでしたし、何より「資産運用は出口が肝心」という教訓を得ることが出来ました。
現在は仮想通貨は全部売って撤退しました。
含み益はウン十万円に膨らんだ時期もありましたが、売り時を逃してトータルの利益はほぼプラマイゼロでした。
私にはアクティブ運用のセンスが無いことを痛感しました(笑)
仮想通貨は爆発力はありますが、株式などに比べると価値の裏付けがかなりあいまいなのでギャンブルだと思った方がいいですね…。
間違っても多額のお金を突っ込むのは自殺行為です。
宝くじくらいの感覚で少額買うくらいが一番楽しいのかもしれません。
手早く金持ちになるのは難しいという現実を知る
もともとは「働きたくない」という一心から始めた資産運用でしたが、2023年現在も私は労働からは解放されていません。
そらそうですよね。
そんな簡単に働かなくていいくらいお金が増えるのであれば、この世はユートピアになっています。
しかしながら、何回もの上昇と下降を繰り返しながらも着々と積立NISA口座の含み益が積み上がっているのもまた事実です。
私が実践しているインデックス投資は、大負けする可能性が低い反面、成果が出るのにかなりの時間がかかる投資手法です。
そもそものコンセプトが「長期・分散投資」なので当然ですね。
短期間でお金持ちになりたいのであれば、仮想通貨やFX(為替取引)など、リスクの高い資産にお金を投じる必要がありますが、爆発的にお金が増える可能性がある一方で致命的に資産が減る危険性を孕んでいます。
私がこれまで資産運用や投資について勉強し、経験してきたことを踏まえて大事なポイントを一つだけ示すとすれば、
「資産運用は勝つことよりも大負けしないことが重要」ということです。
インデックス投資は基本的に資本主義社会が崩壊しない限り価値が0になることはありません。
しかし仮想通貨は社会的な価値の裏付けが弱いため価値が0になる可能性があります。
FXはレバレッジという仕組みを使って自己資金よりも大きな取引ができますが、その代償として資産が無くなるどころかえげつない負債を抱えてしまう危険性もあります。
つまり、私のような庶民が資産運用でお金をある程度安全に増やそうと思うと、どうしても時間の力を借りる必要があるのです。
資本主義社会で幸せになりたいならお金の知識は必須
当初の思惑であった「資産運用を始めれば、今の苦しい生活を脱却できるかもしれない!」という考えは、少なくとも短期的に達成するのは厳しいものであると感じています。
しかし資産運用の勉強をきっかけに、お金について広く勉強すると自分を取り巻くお金の流れが少しずつ見えてきて、世の中の様々ななことに興味が持てるようになりました。
世界で何かインパクトのある事件が起きれば、それが回りまわって自分の資産額に影響を与えるからです。
小さな会社の中で疲弊していた日々を送っていた私が、資産運用を始めたことで会社の外の出来事に目を向けることが出来るようになったのです。
また、実際に自分で資産運用を始めてみて、お金持ちはお金の知識があるからお金持ちになれるし、知識を用いて効率的にお金を増やしているんだなと感じました。
そしてお金の基本的な知識は一部の上流階級しか学べないというわけではなく、私のような庶民でも本やYouTubeでも学ぶことが出来ます。
本当にありがたい時代ですね。
お金の知識は知っているか知らないかの時点で生活に影響を与えます。
お金の知識は資産運用以外にも税金や助成金など、知っているだけで得をするという知識が多いです。
もしあなたがお金のことで苦労していたり不安を抱えているならば、お金の勉強を始めてみると私のようになにか生活に変化が現れるかもしれません。
とりあえず1冊、お金についての勉強本を買うとすれば「本当の自由を手に入れるお金の大学」という本がおすすめです。
「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」というお金にまつわる5つの力をバランスよく学ぶことが出来ます。
かなりかみ砕いた説明で分かりやすく、全編フルカラーのイラスト付きでとても読みやすいので初心者におすすめです。