仕事や育児に追われて毎日を忙しく過ごす現代社会においては、時に心の平穏を感じることも難しい時があります。
しかしそれは、私たちが知らず知らずのうちに抱え込んでしまった無駄な物や無用な出費がお金の心配を生み、心の不安定さを招いているのかもしれません。
まさに「貧すれば鈍する」というやつです。
かくいう私も物にまみれた生活でたくさん浪費してきましたが、今は心の安定のためにミニマリストの知見を活かしながら節約に勤しんでいます。
節約という側面からもミニマリストの生活は合理的で、物を減らすことで無駄な買い物が減り、節約の効果が高まります。
この記事ではミニマリストの立場から「減らす節約術」と題して、物を減らすことで得られる平穏と節約の重要性について解説します。
貯蓄は安心の第一歩です。
より安心で充実した人生を送るためのヒントを見つけていきましょう。
節約の基本
貯蓄で生活のセーフティラインを作っておくことが大切
私が節約に勤しむモチベーションは、自由な選択の余地を残して心の平穏を保つためです。
十分な貯蓄があれば、結婚や出産、転職など、人生の転機で思い切った動きが出来るようになります。
お金の心配をしなくていいからフットワークが軽くなるのです。
逆に人間はお金が無いと、常にお金の心配をしないといけないため余裕が無くなってあさましくなるもの。
豊かな人生を目指すために大富豪並みの莫大なお金が必要とまでは思いませんが、家計に余裕があることで気持ちの良い生活が送れることは間違いありません。
収入を上げるより生活費を下げる方が簡単
家計を改善しようと思った場合、収入を上げるよりも家計を見直して生活費を下げる方が手っ取り早いです。
サラリーマンの場合、毎月の給料を1万円上げるには昇進したり大きな成果を挙げる必要がありとても大変です。
しかし毎月の生活費を1万円下げることは、ちょっとした工夫ですぐに実現できます。
言わずもがな資産形成の原資は収入から生活費を除いた余りのお金です。
家計を最適化は資産形成にも大きな影響を与えるため、資産形成を効率よく進めたい人は家計を見直して節約することは避けて通れません。
足るを知り、生活レベルを上げない
収入に合わせて生活レベルを上げていると家計は改善しません。
月給が1万円上がったからと家賃が1万円高い部屋に引っ越せば家計に余裕は出ませんよね。
人間の欲には限りがありません。
何もかも欲しがっているうちはお金は出ていく一方です。
余裕のある家計を目指すなら、自分が満足できる生活レベルを見極め、むやみに生活レベルを上げないことが重要です。
見栄を捨てる
人間の見栄というのはとにかく金がかかります。
他人から良く思われることを強く意識してお金を使っていては、まともに貯蓄することはできないと考えておいた方がいいでしょう。
過度に高級な服やアクセサリー、車や家など、他人の目線を意識した買い物にお金をかけ始めると際限がありません。
家計を改善するには見栄を捨て、自分目線でお金を使えるようになることが大切です。
固定費編
固定費は家計の中で大きな割合を占めるため、節約の効果が大きいです。
固定費は毎月確実にお財布からお金が出ていくものなので、逆に節約の意識がないといつのまにか大きな出費になってしまうことも珍しくありません。
まずは家計へのインパクトの大きい固定費の節約術について解説していきます。
家賃の低い部屋に引っ越す
家計の中で最も大きな割合を占めるのが家賃です。
一般に、家賃の目安は手取り収入の30%が目安と言われていますが、最近では25%くらいとも言われていますが、あなたが現在住んでいる物件の家賃はどうでしょうか?
誰もが築浅・綺麗でお洒落な家に憧れますが、どうしてもそういった物件は家賃が高い傾向にあります。
一方で毎月の収入は有限なので、しっかりと自分で妥協点を探って身の丈に合った家に住むのが大切です。
家賃を抑えることが出来れば一気に家計に余裕を持たせることができるため、家計を家賃が圧迫している人は思い切って家賃の低い物件に引っ越すことを検討してよいでしょう。
引っ越し費用が一時的にかかりますが、住居費が家計を圧迫している状態だとそもそも貯蓄もままなりません。
以下のような物件は家賃が低い特徴があるため、通勤や生活エリアの兼ね合いが許す範囲で検討してもよいでしょう。
- 部屋数が少ない・部屋が狭い物件、
- 家賃の低いエリアの物件
- 築年数が長い物件
定期的に断捨離する
前述の家賃の話にもつながりますが、定期的に断捨離して持ち物を整理しておくことも節約につながります。
持ち物を減らすことで必要以上に広い部屋に住む必要が無くなり、片付けやモノの管理の手間が減ってその分仕事や趣味の時間に充てることができるようになるからです。
不要なものをメルカリなどのフリマアプリで売って現金化することで、直接的に家計を補強することもできます。
格安SIMで通信費を減らす
スマホを大手キャリアで契約している場合、スマホの通信費も固定費の中で大きな割合を占めます。
スマホのキャリアを大手から格安SIMに変えることで、通信費を50%以上削減することも可能です。
現在は格安SIMの選択肢が多くいため、細かく比較しながら自分に最適な格安SIMを見つけることできればかなりお得にスマホを使うことが可能になります。
とはいえ、格安SIMも種類が増えすぎてどれを選んだらよいか分からない人も多いでしょう。
そんな方には、ドコモが提供する格安プランのahamoから試してみるのがおすすめです。
信品質はドコモの純正プランと変わらず、毎月の容量20GBで月額2970円(税込)とお得です。
プランが一つで内容もシンプルで分かりやすく、契約期間の縛りもないため格安SIMを初めて契約する人でも安心して契約できます。
私も実際にahamoを愛用しています。
車を手放す/ダウンサイジングする
車も購入費や維持費がかかるため、大きな固定費になりやすい項目です。
住む地域によっては通勤などに自家用車が必須の場合もあるため、完全に車を手放すことは難しい場合もあるでしょう。
私の場合も通勤などの関係でどうしても車が必要なので1台持っています。
私の家庭ではもともと夫婦で計2台の車を持っていましたが、妻の車は使用頻度が少なく公共交通機関やタクシーで安く代用できる状況であったため1台手放しました。
車を1台手放したことで、毎月の駐車場や自動車保険、車検費用などが丸ごと浮いたため家計が大きく改善されました。
このように車を完全に手放すことは出来なくても、公共交通機関で代用出来たり、ダウンサイジングできる余地がある場合もあります。
何となく車を持つのではなく、自分の生活環境と車のコストを見直して必要十分な水準を見極めることが重要です。
保険を見直す
私の場合は自動車保険を見直しました。
というのも、もともと親から勧められた自動車保険に入っていたのですが、試しにネット保険で同等の補償内容の見積もりを取ったところ保険料は半額以下でした。
事故時の対応についての口コミも良かったため早速乗り換えたのですが、実際に事故時のオペレーターの対応も良くて満足しています。
一般に、ネット保険は営業マンや店舗などの経費が少ないため保険料が安く抑えられているものが多いです。
補償内容が同じであれば保険料は安い方が良いに決まっています。
保険貧乏にならないように、よほどの理由がなければネット保険に乗り換えるた方がお得でしょう。
また、営業マンに勧められるまま契約してしまったような保険があるのであれば、その保険自体が本当に必要なのか今一度よく考えて、場合によっては解約した方が良いかもしれません。
サブスクを有効活用する
現在は様々なサブスクサービスが登場しており、あらゆる娯楽をやサービスを手軽に安価に利用できるようになっています。
私は日常的に映画やアニメをたくさん観るため、複数の動画配信サブスクを利用しています。
映画館に行ったりレンタルするよりも圧倒的にコスパがいいため、かなりお得に楽しめています。
他にも本や音楽のサブスク、育児をする人向けのおもちゃのサブスクなど、必要に応じてサブスクサービスを活用することで家計への負担を抑えることができます。
自分の趣味のサブスクを探してみることで、満足度を下げずにお得に趣味を楽しむことができるようになるでしょう。
ふるさと納税を活用する
ふるさと納税は翌年分の住民税を先払いすることで日本各地の様々な返礼品がもらえる制度です。
実質2000円の負担でそれを上回る量の食材や日用品などをもらうことができるためやらない理由がありません。
実際私も日本各地の市町村に納税して美味しい食材をもらっています。
普段自分では買わないような食材を食べることが出来るので、食事の楽しみが増えます。
変動費編
ここからは変動費について解説していきます。
変動費はちょっとした小技のようなものが多いですが、逆に言えば取り掛かりやすいものも多いので出来そうなところから取り組んでみてください。
クレジットカードを活用する
普段の支払いを現金で行っている方は、できる限り全てクレジットカードに変えてください。
クレジットカードは利用額からポイントで還元されるため、現金で買い物をするよりもお得に買い物をすることが出来ます。
現在は1%還元以上のクレジットカードも多く、例えば年間200万円の買い物をしたら2万円分のポイントが返ってきます。
とりあえず1枚クレジットカードを作るとしたら、汎用性の高い「楽天カード」が圧倒的におすすめです。
- 基礎還元率1%と高還元
- 楽天市場でさらに還元率UP
- 楽天ポイントは使い道が豊富
ネット銀行を活用する
普段の支払いをクレジットカードで行っていても、やはり現金が必要なタイミングはあると思います。
そんな時に意外とお金が掛かるのが、ATM手数料です。
ネット銀行であればコンビニATMなどでも無料で入出金できるものが多いため、ATMを使う機会が多い人は銀行口座をネット銀行に移管すると余計な手数料を払わずに済むのでおすすめです。
私の場合、楽天証券との連携が簡単な楽天銀行を利用しています。
メルカリで買い、メルカリで売る
短い期間しか使わないものや、中古品で問題ないものについてはメルカリで済ませるという方法も家計改善に有効です。
例えば我が家の場合、ベビーベッドやベビーカーはメルカリで買ってメルカリで売った結果、総コストが1万円以下で済みました。
このように中古品で妥協できるものについては、「メルカリで買って、メルカリで売る」を実践することで物の使用コストを格段に抑えることが出来ます。
料理は自炊する
外食やコンビニご飯はかなり割高であるため節約においては大敵です。
とはいえ日ごろから仕事や育児に追われながらすべての食事を自炊をするのはハードルが高いと思います。
そのような場合は買い物を基本的にスーパーで済ませるようにして、コンビニの利用回数を極力減らすことから始めるとよいでしょう。
毎日コンビニでコーヒーを買ったりする人は、それを水筒持参に変えるのも効果的です。
とにかくまずはコンビニの使用回数を減らすことを目標にしましょう。
私も会社での昼食をコンビニご飯から自作のお弁当に変えただけでもかなり出費が減りました。
弁当は作るのが面倒と感じる人も多いかもしれませんが、私の弁当は前日のうちに冷凍食品などを詰め込んで冷凍庫に入れておいて、仕事の朝からご飯を詰め込むだけの超お手軽お弁当です。
作るのにトータルで10分もかからず、コンビニ弁当よりも圧倒的に低コストなのでストレスは全然ありません。
私はサーモスのランチ用品を愛用しているため、興味がある方はぜひ使ってみてください。
\保温性抜群でパーツも少なく洗いやすい/
\スリムでバッグに収まりやすい/
食材や調味料は安いものから試す
私の家庭では特に自炊の食材費を切り詰めるほどのハードな節約はしていないつもりなのですが、食材や調味料などあらゆるものは「とりあえず安いものから試してみよう」という判断基準で選んでいます。
もし口に合わなければ頑張って使い切って次からは一段階価格が高いものを買うわけです。
食費と自分たちの味覚も満足度のバランスを常に探っているようなイメージです。
特に野菜や魚などの生鮮食品は「安かろう悪かろう」ということは限りません。
豊作ゆえに質がよいものが安価で販売されているケースも多いので、安いからと言って価格に比例して料理の質が落ちるわけではないのです。
経験も必要なので最適化には時間がかかりますが生活レベルを上げないという意識は節約の基本なので、インフレが激しい昨今ではおすすめの節約法です。
服の上限数を決める
服は何も意識しないとどんどん数が増えてしまい、そのうち全然着ない服が出てきます。
私もそうでしたが、結局服はなにかと一軍のお気に入りの服しか着なくなり、二軍以下の服はクローゼットの肥やしになりがちです。
こうなってしまってはせっかく買った服ももったいないです。
なので服についてはハンガーの数などで上限数を管理し、一着買ったら一着捨てるというように服の数が増えないように管理するのがおすすめです。
クローゼットの中身を一軍の服のみにすることで、毎日服を選ぶ手間も省けますし、全部一軍の服なのでどの服を選んでも気分が上がるようになっていいことずくめです。
服にもある程度流行り廃れがあるので、一度クローゼットの奥に押し込まれて着るタイミングを逃した服はその後活躍することはほぼありません。
服にも賞味期限があるということを覚えておき、買った服をしっかりと味わい尽くせるようにしましょう。
コンタクトレンズではなくメガネを使う
コンタクトレンズはメガネと比較してかなり維持費と手間がかかります。
レンズそのものの購入代金はもちろん、洗浄剤やケース、そして定期的な検診費用などです。
また、コンタクトレンズは目への負担も大きいため、メガネの使用機会を増やすことで家計と目への負担両方を軽減できます。
最近では男女ともにメガネがファッションアイテムとしてポピュラーになったこともあり、一昔前のような「メガネ=ダサい」というような風潮でもなくなっています。
なので完全にコンタクトレンズを辞めるとまではいかずとも、メガネをかける日を増やすことでコンタクトレンズの維持費や目への負担を軽減しつつ、イメチェンを図ることもできます。
自分の顔に似合うメガネを選ぶことが出来れば、ファッションアイテムとしても活躍してくれるので家計改善のついでにメガネを探してみてはいかがでしょうか。
私はJINSのメガネを愛用しています。
軽量でデザインも豊富、お手頃価格なのでおすすめです。
盤石な家計が心の安定を生む
節約というのは必ずしも貧乏くさいものではありません。
節約において大切なのは、自分が満足できる生活レベルを見極め、必要以上に生活レベルや出費を上げないことです。
適切な生活レベルを見極めることが出来れば、満足な生活と蓄財の両立も十分可能です。
ここまでいろいろな節約術をご紹介しましたが、家計の状況は千差万別なのですべての内容を実践する必要はありません。
取っつきやすそうなものから少しずつ取り組んでみてください。
家計が改善することでお金の心配が軽減され、それがあなたの心の安定にもつながるはずです。