会社の新人研修では様々な内容の研修を受けると思います。
しかし実際に業務に就いてみると、思ったように仕事が進まなかったりすることが多々あると思います。
それはあなたが仕事に慣れていないからでもあるかもしれませんが、そもそも研修では実務的な仕事術や、抽象的な仕事術をあまり教えてくれないことも原因かもしれません。
私は熊本の製薬会社に勤務しており、もう5年間医薬品の製造に携わっています。
(現在は育児休業中ですが…)
製造業務はとにかくスケジュールが過密で多忙で、私の部署の残業時間は社内でもトップクラスでした。
そんな環境で私も新人のころから忙しさに追われる日々を送っていたわけですが、業務が全然うまく進められずテンテコマイでした。
さらに一度激務のあまりメンタルをぶっ壊した経験も重なり、「自分を守るために仕事のやり方を根本的に変えなくてはいけない!」と私の中の防衛本能が目覚めました。
そうなると自然に「いかに効率よく業務をさばくか」そして「いかに心身ともに安定して機嫌よく日々を過ごすか」ということを意識するようになりました。
自分でうまくいくコツを見つけたり、先輩や書籍、YouTubeなどから仕事術を勉強したのですが、新人研修では教えてくれないようなものが多くありました。
そこで今回は、私が日ごろ実践している「研修では教えてくれない仕事術」について、私自身の業務経験も踏まえながら解説していきます。
今回はすこし抽象的な内容になりますが、仕事を気持ちよく進めるうえで重要なマインド編です。
業界や職種によっても職場の環境が変わってくると思うのですべてが通用するわけではないと思いますが、役に立つ内容もあると思うので少しでも参考になれば嬉しいです。
マインド編
定時で帰る前提で仕事する
仕事は基本的に定時退社を前提としたスケジュールで組み立ててください。
なぜかというと、そもそも定時退社を意識したスケジュールを立てないと忙しさに引っ張られて無意識のうちに残業への抵抗感がなくなり、残業前提のスケジュール管理能力しか身につかないからです。
自分で定時退社前提のスケジュールを組み立て、管理することで、日々の中で自然と業務の優先順位を見極める能力や、業務の無駄を省く能力が養われます。
もちろん、最初はスケジュール管理に失敗することも多々あると思いますし、やむを得ない残業が発生してしまうこともあると思います。
その時は、その失敗を活かして次のスケジュール作成に反映すればOKです。
肝心なのは、忙しさを残業でカバーするのではなく、「優先順位を決めて無駄を削る」というミニマリズム的な考え方を意識してほしいということです。
それに定時で帰れば、家でしっかりリフレッシュすることもできますしね。
上司・先輩を妄信しない
誤解の無いように言っておきますが、先輩や上司を敬わなくてもいいという意味ではありません。
自信満々に仕事をこなす先輩も、物知りそうな上司もしょせんは人間なので完璧ではありません。
ミスもしますし、間違ったことを教えることもあるでしょう。
もしかしたら人格的に破綻している先輩や上司だっているかもしれません。
なのにもしも「先輩(上司)だから正しいことを言っている、従わないといけない」と妄信してしまうと、間違いに気づいていても言えなかったり、自分の意見を述べられずに後で辛くなってしまいます。
先輩や上司の言うことを妄信しすぎず、「もしかしたら何かミスってるかも」と多少疑う余地を残しておく方が、仕事を進める中で視野が広がりやすいです。
それに、もしミスに気付いて角が立たないように指摘できれば「お、気が利くやん」と思われて評価にもつながるかもしれません。
仕事を続けながらいろんな人の仕事力や人間性に触れ、尊敬できる人を見つけていくのが良いでしょう。
根拠のない自信を持つ
日本人の謙虚さは美徳とされますが、仕事においてはスキルレベルが同じなら自信ありげで堂々としている人の方が何かと得です。
なぜならその方がいろいろ仕事が回ってきやすく経験値を積みやすいですし、何より前向きな気持ちで仕事に臨めます。
また私の経験則ですが、自信ありげに見える人の方が実力以上評価されやすいように思います。(それが良いか悪いかは置いといて…)
加えて、自信には根拠は無くていいです。
「別に理由はないけど俺ならできるっしょ!」と思っててOKです。
自信のある根拠は、その根拠が崩れたときに自信を根こそぎ持っていきます。
例えば、「去年の営業実績は俺が1位だった」とか「自分が一番あの作業に詳しい」などの具体的根拠を元に自信を持っていると、他人にその実績が上書きされた途端にその自身の源を失います。
自信の根拠なんてどうせ他人からは見えないので、根拠のない自信を持った者勝ちです。
キャリア形成を会社側に依存しない
配属された職場で勤勉に仕事を頑張っていれば、いつかきっと評価されていい感じのキャリアが築けるかと言われるとそうとは限りません。
基本的に会社は効率を求める組織なので、本来は個人の適性に合わせて配属を決めるのが理想です。
しかし実際は人事や管理職のリソース的に社員全員の適性なんて把握できませんし、全員に適性に合うポジションを的確にあてがうことは不可能です。
なので、具体的なキャリアプランもなく「なんでもやります」「どこでもいいです」のスタンスでいると基本的に管理職や人事の都合のいいように配置されます。
キャリア形成で受け身でいると、管理職や人事に振り回されることになりため、先のキャリアは自分自身である程度考えておいた方がいいでしょう。
実際私の周りでも、仕事できる先輩でも特定の管理職と仲が悪くて他部署に飛ばされたり、何年もまじめに働いていたのにより過酷な部署に異動になったりと結構理不尽な人事は多いです…。
苦手を克服するより、得意を活かす方が効率がいい
学生時代に受験勉強などでは「苦手科目を伸ばせ!」と言われた人は多いのではないでしょうか。
確かに受験のような点取りゲームでは、90点を95点にするよりも、20点を60点にする方が効率的なので合理的な戦い方でした。
しかし、社会で評価されるのは「いろんな分野で70点を取れる人」ではなく「一科目でもいいから99点が取れる人」です。
なぜなら会社の仕事はチーム戦だからです。
苦手分野があるメンバーがいれば、それが得意なメンバーを連れてくれば済むわけです。
仕事は受験勉強ではありません。
いかに限られた時間で成果を出すかというゲームです。
苦手なことを人並みにすることに時間をかけるくらいなら、それよりも自分の得意なことをさらに磨いて伸ばすことに時間をかけた方が効率がいいですしモチベーションにもつながりやすいです。
仕事よりも自分の体を大切にする
私の周りにはさながら命を削ってるんじゃないかと思うくらいハードに仕事をしている人たちがいます。
かくいう私も一度仕事でメンタルをぶっ壊した経験がありますが、仕事で体を壊すって本当にアホらしいですよ。
仕事のせいで体を壊して休職や退職するはめになっても、もらえるのは少しのお金だけです。
会社はその後の私たちの人生まで保証してくれません。
自分の身に何かあった時に、最終的に責任を取ることになるのは自分自身なのです。
これは私の経験から確信をもって言えることですが、自分の体より優先すべき仕事なんてありません。
なので体調が悪い時は早退してもいいですし、そもそも遠慮なく休んでいいと思います。
大丈夫です、仕事の代わりはいっぱいいます。
そしてもしあなたの職場がブラックな環境で、心や体が辛い状況になった時には遠慮なく逃げてください。
少なくともその場にあなたの未来はないです。
キャリアなんて健康あってナンボのものですよ。
以上が、私が普段の仕事で心がけているマインド面の仕事術です。
次回はもっと具体的な「行動編」についてまとめていきます。