子供が生まれてからというもの、思い出を綺麗な写真で残したい気持ちから一眼カメラを買いまして、初めての一眼カメラの高画質っぷりに感動しながら我が子の写真を量産しておりました。
しかし多少カメラの扱いに慣れてくると、なかなか思うような写真が撮れずにもやもやする場面が少しずつ出てきたわけです。
私が初めて買った一眼カメラSONYのα7Cにはキットレンズ「FE 28-60mm F4-5.6」が付属していました。
超軽量コンパクトでとにかく取り回しの良いレンズではあるのですが、ちょこまかと動き回る子供に対してはここぞというときに接写に弱く、ズーム性能も今一歩及ばないというような物足りなさを感じ始めていたのです。
「もっと動き回る我が子をアップで撮りたい」
「将来の運動会やお遊戯会に備えてもっとズームできるレンズも欲しい」
「しかしそんな何本もレンズを買うお金はない…」
そんなジレンマに陥っていた私が出会った救世主こそ、TAMRON(タムロン)の高倍率ズームレンズ28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDでした。
今回は、私が買ったTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDについてレビューします。
カメラ歴は1年未満ですが、初心者なりの率直な感想をレビューしていきます。
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD(A071)Eマウント
製品仕様
画角 | 75°23′-12°21′ <35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ使用時> |
レンズ構成 | 14群18枚 |
最短撮影距離 | 0.19m (WIDE) / 0.8m (TELE) |
最大撮影倍率 | 1:3.1 (WIDE) / 1:3.8 (TELE) |
フィルター径 | Φ67mm |
最大径 | Φ74mm |
本体長さ | 117mm |
質量 | 575g |
絞り羽根 | 7枚 (円形絞り) |
最小絞り | F16-32 |
標準付属品 | 花型フード、レンズキャップ |
対応マウント | SONY E マウント |
発売日 | 2020年6月25日 |
外観
外観は操作ボタンがないため、非常にまとまってスッキリした形状をしています。
ズームリングを回すとレンズが繰り出されて先端が大きく伸びるのですが、28mmの位置ではロックスイッチでレンズを固定できます。
花形のレンズフードはロック機構があるため撮影中にすっぽ抜けるということもなさそうです。
使用しない時は反対向きに装着することでコンパクトに収納できます。
(ややズームリングにかぶるので繰り出し操作がやりにくくなりますが…)
質感
本体は光沢のないマットな質感で、剛性があり高級感があります。
当然、カメラへのマウントもがたつきなどは全くありません。
ズームリングは最短の28mmから最長の200mmの位置まで特に引っ掛かりなく一定の質感で回転するため非常に気持ちが良いです。
ピントリングもとても滑らかに回転します。
いずれのリングもしっとりとした手に吸いつくような触り心地です。
リングの回転は滑らかですがレンズを下に向けても自重で勝手にレンズが伸びることはありませんでした。
カメラ装着時の重さ
私のSONY α7Cに装着してみたところ、全体重量は1098gでした。
さすがに超軽量コンパクトさが売りのα7Cキットレンズの組み合わせ(698g)と比較すると重いですね。
α7Cはカメラ本体が軽いことも相まってか、カメラ本体だけを持つとレンズ側が重く感じるため片手での撮影は少し手首が疲れやすいかもしれません。
しかしきちんと両手で構えて撮影すればレンズの胴が綺麗に左手に収まるサイズ感のため重量バランスも良く、三脚が無くても安定した撮影ができます。
作例紹介
まだまだカメラ&RAW現像は練習中なので、JPGそのままで恐縮ですが作例をご紹介します。
(粗が目立つかもしれませんがご容赦ください)
上の画像で映っている飛行機は小さいですが、元画像を拡大するとハッキリとJetstarの飛行機であることまで確認できます。
恐るべき解像度…
熊本の中心地である通町筋。
我らが熊本城も同じ位置からでもここまでズームして撮影できます。
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは何がすごいの?
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDはカメラ歴1年未満の私にもとても魅力的なであることが分かります。
特に子供を撮影したいパパママにとっては、間違いなく最適解の一つになり得るレンズでしょう。
実際このレンズは今カメラを持つ人の中で大人気のレンズとなっているのですが、何がそんなに魅力的なのでしょうか?
ここからは、TAMRON(タムロン)28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの画期的なポイントについて解説していきます。
近距離から遠距離まで一本のレンズで対応可能
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの最大の特徴は、近距離から遠距離まで対応できる高倍率ズームレンズであるということです。
通常、一眼カメラのレンズは距離ごとに得意・不得意があり、撮影したいものや距離によってレンズを使い分ける人も多いです。
しかしレンズの付け替えは慣れていても少し時間を要し、当然レンズ交換の間は写真を撮ることがありません。
レンズ交換のせいで貴重なシャッターチャンスを逃すということも珍しくないのです。
特に気分屋で縦横無尽に動き回る子供の写真を撮ろうと思うと、レンズを交換しながら撮影するのは困難を極めます。
しかしTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは、接写から望遠までありとあらゆる距離での撮影をカバーしてくれるのでレンズ交換が不要で、外遊びや運動会など子供が動き回るような場面でもシャッターチャンスを逃すことなく撮影することが出来ます。
軽量かつコンパクト
このような高倍率ズームレンズは機能性が高い分構造が複雑になりやすいため、大きく重くなりがちでした。
しかしTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDでは大幅な小型軽量化に成功しています。
似たような性能の高倍率ズームレンズであるSONY製のFE 24-240mm F3.5-6.3 OSS SEL24240と比較してみると、その差がよく分かります。
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD | SONY FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS SEL24240 | |
---|---|---|
フィルター径 | Φ67mm | Φ72mm |
最大径 | Φ74mm | Φ80.5mm |
長さ | 117mm | 118.5mm |
質量 | 575g | 780g |
発売日 | 2020年6月25日 | 2015年 3月13日 |
メーカー希望小売価格 | ¥99,000(税込) | ¥163,900(税込) |
高倍率ズームレンズとして人気だったSONYのFE 24-240mm F3.5-6.3 OSS SEL24240に対して約26%も軽量化しつつ品質にも全く妥協が無いことからもタムロンの技術力・こだわりの高さを感じます。
タムロン公式サイトではレンズに関するテクノロジーも紹介されていてとても面白かったです。
この性能・品質で10万円を切る圧倒的なコスパ
これだけ高機能・高品質な高倍率ズームレンズでありながら、価格は10万円を下回るというのは驚愕としか言いようがありません。
前述の性能が近いSONYのFE 24-240mm F3.5-6.3 OSS SEL24240は15万円以上することを考えると、コストパフォーマンスがあまりにも高すぎます。
これ一本であらゆるシチュエーションの撮影に対応できるため、カメラ初心者の方がとりあえず買うレンズにもおすすめできると思います。
TAMRON(タムロン)28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDが子供撮影におすすめな理由
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの優れている点について解説してきましたが、ここからは「なぜ子供撮影におすすめなのか」について深堀して解説していきます。
最大ズームしても解像度が高く綺麗な写真が撮れる
望遠レンズは最大ズームした時に画像がゆがんでしまったり、画像が粗くなってしまうことがあります。
しかしTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは最大ズームでも高い解像度を保ち、綺麗な写真を残すことができます。
お遊戯会や運動会など子供の写真はズームで撮ることもかなり多いため、画質の心配をせずに撮影に集中できるのはとてもありがたいです。
子供との思い出を綺麗な写真で残したい親御さんにはこのレンズはまさに最適と言って差し支えないでしょう。
レンズ交換不要なのでシャッターチャンスを逃さない
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは汎用性が高くどんな状況でもシャッターチャンスを逃さずに写真を撮れます。
子供が初めて何か出来たときなど、「今この瞬間を撮りたい!」という時にシャッターチャンスを逃してしまうととても悲しいですよね。
先にも解説したとおり、TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDはこのレンズ1本で近距離から遠距離あらゆるシチュエーションの撮影に対応できるため、レンズ交換や立ち位置の変更に余計な時間を掛けなくて済みます。
なのであらゆる場面でサッとカメラを構えてすぐに写真を撮ることが出来るので、貴重な一瞬を逃さずに写真に収めることができるのです。
人気レンズなので不要になったら売りやすい
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは今最も人気のズームレンズで、Amazonでも新品の在庫が不安定なくらい売れているレンズです。
私が購入するときは楽天市場では欠品ばかりで、たまたまAmazonに在庫が復活したので買うことが出来ました。
メルカリなどの中古市場でも新品価格とほぼ変わらない価格で取引されているため、もし買ってみて合わないと感じても売ればすぐに買い手が付くでしょう。
TAMRON(タムロン)28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDのデメリットは?
ここまでTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDをほめちぎってきたわけですが、デメリットはないのでしょうか?
基本的には超優秀でコスパ最高のレンズであることは間違いありませんが、購入後の後悔を避けるためにもここからはデメリットも押さえていきましょう。
「オートフォーカスが遅い」という口コミは本当?
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの口コミの中に「オートフォーカスが遅い、もたつく」という口コミがありました。
これは私も購入前に気になっていたのですが、どうやら発売直後にピントが合っていないのにカメラ側がピントが合ったと誤認するバグが発生していたようです。
現在はレンズソフトウェアのアップデートで解消されているため安心して使用することが出来ます。
実際私が使用した時も、動き回る子供に対して素早くピントが合っていたので特にオートフォーカスが遅いと感じることはありませんでした。
レンズ側に操作スイッチが無い
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDはレンズ側に操作スイッチがありません。
例えばSONYのGシリーズのように、高価なレンズには操作スイッチが付いていてレンズ側で簡単にオートフォーカス/マニュアルフォーカスを切り替えたりなどの操作が出来ます。
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDはそういったスイッチ類は一切ないため、撮影の設定は全てカメラ本体側で行う必要があります。
なので撮影設定をレンズ側でこまめに切り替えるような使い方をしたい人は、もしかすると操作性が物足りなく感じるかもしれません。
私の場合カメラ側で設定することで十分対応できているため、特に困ることはありませんでした。
レンズ本体に手振れ補正機能が無い
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDには純正レンズのような手振れ補正機能がありません。
小型軽量化、コストカットの兼ね合いかもしれませんが、特に望遠レンズはズーム倍率が大きくなるごとに手振れの影響が大きくなるため手振れ補正機能は重要です。
しかしながら、カメラ本体側に手振れ補正機能があるならば特に問題はありません。
実際私がα7Cで撮影する時も、カメラ本体の手振れ補正のみで問題なくブレの無い写真が撮影できています。
人気レンズなので在庫が不安定
2023年8月現在、TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは価格.comの高倍率ズームレンズ人気売れ筋ランキング1位となっています。
人気の影響で新品の在庫が不安定で、最安値で購入するのは難しいタイミングが多いかもしれません。
実際私が購入しようとした際も、カメラのキタムラや楽天市場には全く在庫がありませんでした。
Amazonは比較的在庫が復活しやすいようなので、購入を検討している方は一度Amazonを確認してみるといいかもしれません。
おすすめアクセサリ
レンズフィルター
レンズが汚れたり傷ついてしまうとせっかくの写真が損なわれてしまうので、レンズフィルターは必須です。
私はとりあえず一番安価なAmazonベーシックのレンズフィルターを使用しています。
正直高価なレンズフィルターと全然違いが分からないので、これで問題ないと思っています。
総評:貴重な瞬間を逃さない高機能でコスパに優れた超優秀レンズ
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは近距離と遠距離の両方で活躍できる高倍率ズームレンズでありながら、驚くほどに軽量、そして低価格を実現したまさに夢のレンズだと言えます。
このレンズ1本で対応できるシチュエーションがとにかく多く、オートフォーカス性能も申し分ないため子供の撮影にはもってこいです。
実際にに多くのカメラ愛好家やガジェットファンからもクオリティの高さを評価されており、初めてズームレンズを買う方にもおすすめできます。
人気商品ゆえ新品の在庫が不安定ですが、運よく購入することが出来れば間違いなく大切な思い出を綺麗な写真に残してくれることでしょう。