一眼カメラを使い始めて早一年半、超望遠に興味が出てタムロンの50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDを買いました!
もともとタムロンの高倍率ズームレンズ28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDを愛用していたのですが、200mm以上のズーム域がどのような感じなのか試したい気持ちが抑えられませんでした…
予想以上に使い勝手が良く、さまざまな場面で小回りの効く撮影ができるレンズであることがわかったので、
今回はタムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDの良いところ、悪いところを含めて正直な感想をレビューしていこうと思います。
タムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDはこんなレンズ!
- ここがグッド!
-
- 400mmの超望遠から50mmの標準域までカバーできるため汎用性が高い
- 超望遠でありながら1.1kgと超軽量コンパクト!手持ち撮影でも疲れにくい
- 光学性能が高く画面の端まで解像感が高い
- 手ブレ補正が優秀で飛行機や鳥なども捉えることができる
- ハーフマクロ対応で接写性能が優秀。テーブルフォトや模型撮影などとも相性〇
- フィルター径67mmで他レンズと共有しやすい
- リセールバリューとコスパが非常に高い
- ここがイマイチ…
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- 三脚座が別売り
- 逆光だとゴーストが出やすい
- シグマの超望遠より価格がお高め
- テレコンバータに非対応
- こんな人におすすめ!
-
- 初めて超望遠レンズを買ってみる人
- コスパの良い超望遠レンズが欲しい人
- フィルター径67mmのレンズをメインで使っている人
- 子供の運動会やお遊戯会で活躍できる望遠レンズが欲しい人
\この記事の作例はこのカメラで撮影しています/
TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD 基本情報
メーカー情報
製品名 | 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD Model A067 |
対応センサーサイズ | フルサイズ対応 |
焦点距離 | 50mm~400mm |
画角(対角画角) | 46°48′- 6°11′ |
レンズ構成 | 18群24枚 |
最短撮影距離 | (広角)0.25m (望遠)1.5m |
最大撮影倍率 | (広角)1:2 (望遠)1:4 |
フィルター径 | Φ67mm |
本体長さ | 183.4mm (ソニー用) 185.8mm (ニコン用) |
質量 | 1,155g (ソニー用) 1,180g (ニコン用) |
フォーカス | オートフォーカス |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
絞り | 最大:4.5-6.3 最小:F22-32 |
標準付属品 | 花形フード、レンズキャップ |
対応マウント | SONY Eマウント NIKON Z マウント |
発売日 | 2022年9月22日(SONY E マウント) 2024年9月19日(NIKON Z マウント) |
希望小売価格 | 195,800円(税込) (ソニー用) 214,500円(税込) (ニコン用) |
購入した理由
今回私が数ある超望遠の中からタムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDを選んだのにはいくつか理由があります。
- もともとタムロンのレンズを使っていてメーカー自体が好き
- フィルター径が67mmで、すでに持っているフィルターを共有できるから
- 手持ち撮影で持ち歩いても疲れにくい軽量な超望遠がよかった
- 広角側50mmも対応しているのでレンズ交換の手間が省けそう
このあたりについても実際に使ってみてどうだったのか、触れながらレビューしてきます!
外観
質感
外観の材質はプラスチックながらも、高級感のある塗装のおかげで仕上がりはとても質感が良いです。
レンズの剛性もしっかりしていて、400mmまで伸ばしてもがたつきなどは全くありません。
サイズ・重量
望遠端まで伸ばすとレンズ全長が1.5倍くらいに伸びます
似た焦点距離をもつEマウントレンズのサイズ・重量を比較するとこんな感じ
タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD | シグマ 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary | SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS | |
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最大径 | Φ88.5mm | Φ86mm | Φ93.9mm |
長さ | 183.4mm | 199.2mm | 205mm |
重量 (三脚座なし) | 1155g | 1140g | 1395g |
50mmから400mmという高倍率ズームレンズであることも考慮すると、よくこのサイズ感に収めたなとタムロンの執念を感じます。
このくらいの重量感であれば持ち歩きでスナップ用のレンズとしても運用できますね。
実際に動物園で3時間ほど歩き回って撮影してみましたが、手持ちで歩き回りながらの撮影だとこのレンズの軽さの恩恵を実感できました。
純粋なコンパクトさ、軽量さならシグマの100-400mm F5-6.3 DG DN OSも良いのですが、焦点距離の幅広さや後述するマクロ性能などタムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD特有の魅力があります。
リング類
べたつく感じもないためゴミの付着など心配なさそうです。
ズームリングはタムロンの他の標準ズームレンズと比較するとやや固いですが滑らかに回転します。
50mmから400mmまで75°の回転角でズームできるため、画角の調整はスムーズだと思います。
フォーカスリングもとても滑らかに回転するのですが、回転の抵抗感が弱いため少しリングに触れただけで反応してしまう場合があるため誤操作には注意が必要かもしれません。
フォーカスリングのレスポンスはTAMRON Lens Utilityで調整可能なので、好みに応じてカスタムしてもいいと思います。
前玉・後玉
前玉はタムロン定番の67mmのねじ込み式フィルターに対応しており、既存のフィルターの共有が出来るのが非常に嬉しいですね!
超望遠レンズは口径が大きいものが多く、フィルターはサイズ別に揃えるとけっこう高いのでありがたいですね。
前玉は防汚コートしてあるため水滴や指紋などのメンテナンスは簡単だと思いますが、個人的には機材を守るために保護フィルターを着用して運用しようと思います。
後玉の方はタムロンの他のレンズと同様に防塵防滴用のガスケットがありました。
後述しますが焦点距離を伸ばすテレコンバーターに対応していないのが少し残念です…
スイッチ類
レンズには以下の3種類のスイッチが搭載されています。
- フォーカスセットボタン
- カスタムスイッチ
- VCモード切替(Eマウントのみ)
- AF/MF切り替え(Zマウントのみ)
私が購入したのはEマウントなので、VC(手ブレ補正)の切り替えスイッチが搭載されていました。
スライドスイッチはスイッチ部が窪んでいることで操作性を保ちつつ、手が当たって誤動作するリスクを低減しています。
ズームロックスイッチは鏡筒を縮めた状態でしかロックが掛けられないので、あくまで鏡筒が自重で伸びないようにするためのものと考えたほうがいいでしょう。
ロックをかけなくてもレンズが勝手に伸びてくるようなことはありませんでした。
防塵・防滴性能
タムロン公式サイトを確認すると、簡易防滴に対応しているようです。
防塵性能については記載がありませんでした。
多少の雨や水しぶきがかかる分には問題ないと思いますが、あくまで簡易防滴なので過信しない方が良いでしょう。
レンズフード
レンズフードはプラスチック製のやや大きい花形のものが付属していました。
使用しない時は反対向きに被せて固定できるので、カメラバッグにレンズを入れておく際にもコンパクトになります。
このレンズは被写体にぐっと近づいてのハーフマクロ撮影(最短撮影距離25cm)ができるため、レンズを直接ぶつけたりしないようにレンズフードは必須ですね。
超望遠レンズでよくある、レンズを下に向けて地面に置けるようなタイプのレンズフードではないため注意が必要です。
三脚座(別売り)
このレンズは三脚座にも対応しており、タムロン公式品「A035TM」が販売されています。
アルカスイスに対応しているため三脚などへの取り付けも簡単にできます。
手持ち撮影しかしない人は三脚座の購入は不要だと思いますが、夜景撮影や長時間の撮影で三脚・一脚を使う人は重量バランスを考えると三脚座があった方がいいと思います。
三脚座はレンズの溝にフィットする構造のため前後にずれないようになっています。
ネジを緩めることで滑らかに回転するため、手持ち撮影の時は邪魔にならない位置に簡単に移動させることもできます。
レンズ本体に2か所白い点のマーキングがあるため、その点に合わせることで縦位置、横位置を合わせることができます。
純正品の三脚座はけっこう高価なので、以下のサードパーティー製も検討していいかもしれません。
操作性
ズームリングはやや固めだが滑らか
タムロンの他のズームレンズ28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDや28-75mm F/2.8 Di III VXD G2と比較するとズームリングの回転はやや固めに感じますが、回転は非常に滑らかなので問題に感じるような事はありません。
回転角は75°なので、広角端から望遠端までサッと移動することができます。
レンズを下に向けても自重でレンズが伸びてくるということもありませんでした。
鏡筒を広角端で固定できるズームロックのスイッチもあるので、持ち運び中に勝手に伸びてしまうということはないかなと思います。
マウントの取り付け感は良好
他の方のレビューを見ていると、レンズをカメラ本体にマウントする時に固いというレビューがありました。
実際に私のα7CⅡに取り付けてみたところ、確かに28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDや28-75mm F/2.8 Di III VXD G2比較するとたしかに「やや固いかな?」くらいの感触でしたが、それほど気になるような差ではありませんでした。
多少個体や握力などによって感じ方は異なると思うので、マウントの際にはやや固い可能性があることを念頭に置いた方がいいかもしれません。
操作スイッチは操作しやすい
Eマウント用の50-400mmの場合、レンズのカスタムスイッチはフォーカスセット、カスタムスイッチ、手ブレ補正の3種類のスイッチがあります。
カメラ本体からカスタムボタンを割り当てることができますし、専用ソフトのTAMRON Lens Utilityからさまざまな機能を割り当てることもできます。
重量バランス
α7CⅣなどのグリップの深いフルサイズカメラであればよりしっかりホールド出来ると思います。
重量感としても普通にストラップで肩からかけて歩き回れるくらいだと思いますが長時間首に掛けると疲れるかもしれません。
カメラ本体と合わせると最低でも重量が1.7kgくらいになるので、ストラップは幅25mm以上の太めのものを使うのをおすすめします。
ちなみに三脚座とレンズだけならきちんと自立するのですが、カメラ本体に装着するとカメラ側に倒れるため置く際には注意した方がいいかもしれません。
三脚の必要性
カメラ本体と合わせても重量は2kg弱くらいで、レンズ内手ブレ補正も非常に効きが良いので手持ち撮影でも多くの場面に対応できると思います。
暗所や夜景などの撮影で長時間シャッターを開ける場合や、長時間撮影をする場合には脚や一脚でサポートしてあげることでより楽に撮影できるでしょう。
重量バランス的にレンズ側が重くなるため、三脚を使う場合には三脚座もセットで使うことをおすすめします。
連写枚数
こちらのサイトの検証結果によると、毎秒30コマの連写が可能なα1やα9では連写速度が15コマに制限されてしまうようです。
これはサードパーティ製レンズとしては非常に優れた性能です。
これまでに、ソニー純正レンズでしかこれ以上の結果を見たことがありません。
いつも通り、私のα 1では15 FPSの制限がありましたが、現時点でa9シリーズやα 1本体でフルの連写速度を得られるのはソニー純正レンズだけです。
私はa7IVも所有していますが、このカメラはもともと15 FPS以下に制限されているため連写速度に違いは見られません。Dustin Abbott.netより引用、翻訳
なのでこのレンズの最大連写速度は毎秒15コマと考えていいでしょう。
SONY純正以外のレンズは以前から連写速度に制限が掛かっていたので、これについては想定内ですね。
光学性能
解像感・シャープネス
画像がどのくらい鮮明に、精細に写るかを確認しました。
高倍率ズームレンズは望遠側ほど画質が低下する傾向にありますが、ズーム域全域において非常にシャープな写りで画面の中央から周辺まで解像感も安定していると思います。
8倍ズームってとんでもないですね…
猫の毛並みや噴水のディテールまでとても綺麗に撮れていますね!
色収差・歪み
カメラ本体の設定は以下の条件で撮影しましたが、特に色収差や歪みが気になることはありませんでした。
- カメラ本体:α7CⅡ
- 色収差補正:オート
- 歪曲収差補正:オート
色収差は光の色によって屈折率が異なることで、画像にパープルやグリーンの模様が現れる現象です。
色収差が起きやすい明暗差が激しいシチュエーション、なおかつF値開放で広角端から望遠端まで撮影してみましたが、色収差が目立つことはありませんでした。
念の為Lightroomで色収差の補正をON/OFF切り替えて拡大してみても、特に目立つ色収差はなかったです。
ボケ感
背景のボケ感は柔らかく、輪郭がじわっと溶けてくれるのでポートレート撮影にも問題なく使えそうです。
玉ボケについては画面中央付近はおおむね円形の玉ボケを保っており、画面端の方ではレモン型になることがしばしばありました。
このあたりは好みもあると思いますが、全体のボケ味はかなり綺麗だと思います。
逆光耐性
レンズ枚数が18群24枚と多いことから鏡筒内で光が複雑に反射しやすいためか、逆光時はゴーストが発生しやすいように感じました。
明らかなゴーストが発生するのは太陽や夜間の街頭など強い光源をフレームに入れた場合なので、画角の調整など望遠ズームのフレームの狭さを活かして対策はしやすいと思います。
最大撮影倍率
最短撮影距離も広角端で25cmなので、レンズ先端が被写体にくっつくくらいまで近寄ることができます。
ハーフマクロの迫力がめっちゃ良いですね!
手ブレ補正の効果と実用性
超望遠レンズでネックになるのは撮影時の手ブレです。
フレームが小さくなる分、ちょっとの振動が大きなズレとなって写真に現れます。
シャッターボタンを半押しすると手ブレ補正が起動するのですが、400mmズームでブルブル震えていた画面がスッとおとなしくなります。
実際、上空を飛んでいる鳥や飛行機を手持ちで追従しながら撮っても綺麗に捉えるくらい手ブレ補正が効いてました。
しかしながら夜景など1秒以上シャッターを開けるシチュエーションだと、逆に手ブレ補正の影響で画像がぶれてしまうため、シャッタースピードを遅くする場合は手ブレ補正をOFFにした上で三脚などに載せて撮影するのがいいでしょう。
フォーカス性能
AF速度・正確さ
動作の高速性や精度に定評があるシステムで、動き回る子供や動物を撮影しても狙ったところにピタッとピントを合わせてくれていました。
AFの速度や正確さについての不満は今のところありません。
動体撮影時の追尾性能・パフォーマンス
野鳥を撮影する時にはしっかり目にフォーカスしてくれるので、手ブレ補正の質が高いこともあり動体撮影のパフォーマンスは非常に高いと思います。
本体の軽量さも相まって、スポーツ撮影や子供の運動会などでも非常に活躍できると思います。
AF時の静音性
VXDのリニアモーターは静音性も優れており、動画撮影時にもAFの駆動音が混ざることはないと思います。
いまひとつな点
正直なところ、レンズの性能自体について特筆するほど不満に感じるところは今のところありません。
画質に関してSONY純正のGMレンズなどと比較するといくらか差が出てくるのでしょうが、サードパーティー製レンズで10万円台の価格であること、ズーム域8倍の高倍率ズームレンズであることを考えるとむしろコストパフォーマンスは純正レンズ以上に高いと思います。
とはいえ購入に際してあらかじめ知っておいた方がいいポイントはいくつかあるので、それらについてご紹介します。
連写速度が制限される
タムロンやシグマなどSONY純正レンズ以外は連写速度が毎秒15コマに制限されます。
α7CⅡやα7Ⅳなどはもともと最大連写速度が毎秒10コマなので影響はありませんが、α1やα9などの毎秒30コマ撮影できるような高性能機を使う場合はカメラ本体の連写性能を引き出せません。
連写速度を重視する場合にはSONY純正レンズを使用した方がいいです。
ゴーストが発生しやすい
レンズ枚数が18群24枚と多く、光が鏡筒内で複雑に反射しやすいためか太陽やライトなどの強い光源がフレーム内にあるとゴーストが発生しやすいです。
なので逆光シチュエーションが好まれるポートレート撮影、工場やビル群など人工灯が多い夜景を撮影するときには注意が必要です。
強い光源をフレーム内に入れないなどで対応することができますが、逆光耐性はあまり高くないことはあらかじめ理解しておいた方がいいでしょう。
シグマ100-400よりも価格が高い
タムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDに似たレンズにシグマ100-400mm F5-6.3 DG DN OS| Contemporaryがあります。
ライトバズーカと謳われたシグマのレンズですが、こちらが実売価格が10〜11万なのに対して、タムロンの50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDは実売価格14〜15万円とやや高価です。
タムロンの方が広角側50mmとズーム域が広いこと、発売がシグマよりも2年後でより新しいレンズであることを考慮すると妥当な価格差かもしれませんが、より安く400mmズームが欲しい場合にはシグマ100400も十分選択肢に入るかなと思います。
私の場合、シグマのズームレンズはリングの回転方向がSONY純正やタムロンと逆方向なのに混乱しやすくてタムロンのレンズを選びがちです。
三脚座が別売りでややお高い
タムロンの150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDには三脚座がデフォルトで付属しているので、50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDにも標準で付属して欲しかったなと思います。
まぁタムロン純正の三脚座が1万円オーバーと結構高価なので、三脚が不要な人にとっては三脚座のぶん購入費用を節約できるので嬉しいのでしょうが…
私は律儀に純正の三脚座を購入しましたが、サードパーティー性の三脚座も十分実用に足るクオリティのようなので購入費用を抑えたい方はそちらを検討してもいいでしょう。
テレコンバータが使えない
タムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDはSONY純正、タムロンいずれのテレコンバータに対応していないため、焦点距離を拡張する余地がありません。
2倍のテレコンで800mmの世界を経験してみたかった気持ちもありますが、さすがにサードパーティ製のレンズなので仕方ないですね…
400mm以上の焦点距離で撮影したい場合には、シンプルにレンズを買い替えるか、APS-C機にマウントして擬似的に600mm運用するといった対応になると思います。
実際に使ってみた感想
首から下げておける重量感
レンズの重さでカメラが自然と真下を向いてくれるので、レンズを縮めて斜め掛けすれば体の横への収まりも良いです。
コンパクトなカメラ本体とも相性良し
α7CⅡの場合はグリップが浅いので片手持ちでの撮影は難しいですが、超望遠を片手で構えるシチュエーションはあまり無いと思うので…
むしろカメラ全体が軽量になる分、スナップ撮影が多い私としてはメリットが大きいです。
汎用性の高さ
最小F値4.5なのでボケ表現の融通はさすがに単焦点や大三元レンズに劣りますが、望遠側で撮影することでボケ表現を補うなどカバーする手段もあるため割と器用な立ち回りが出来るレンズです。
AFと手ブレ補正の性能も高く、サッと構えてシャッターを切るだけで被写体を捉えることができる安心感があります。
「とりあえずこのレンズ持っていけばなんでも撮れるかー」と思考停止で持ち出せる汎用性の高さです。
広角端から望遠端まで解像感が良い
風景や人物、野鳥や建造物など様々な被写体を撮影してみましたが、画質の面で不満を感じることはありませんでした。
むしろ400mmの超望遠レンズでここまで解像出来るのかと驚いたくらいです。
さすがに拡大したりボケの表現の質まで細かく比較すると違いが出てくるのでしょうが、スマホやPCの画面サイズで写真を楽しむには十分過ぎるくらい綺麗な解像感だと思います。
ハーフマクロ撮影できるのがグッド
8倍という高倍率ズームでありながら、ハーフマクロも撮れちゃうのはテクノロジーてんこ盛り過ぎないかなと思います。
花のディテールや、テーブルフォト、ブログに掲載する商品写真など、アップで撮りたいシチュエーションって結構多いんです。
50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDを買ったことで、もう一歩被写体に踏み込んだ撮影が出来るようになりました。
フィルター径67mmが嬉しい
タムロン50-400はフィルター径67mmというフルサイズレンズの中でもオーソドックスな口径なので各種フィルターを共有しやすいです。
保護フィルターやCPLフィルターなど、口径が異なると別途買いそろえる必要が出てくるのですが手持ちのレンズが67mm径で統一されていればフィルターを共有することができるため経済的です。
特にタムロンの最近のレンズラインナップは口径が67mmで統一されており、こういったユーザーへの気遣いも私がタムロンを愛用する理由の一つになっています。
作例
どんなユーザーにおすすめ?
ここまでのレビューを総括して、タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDは以下のような人におすすめだと思います。
- 初めて超望遠レンズを買ってみる人
- コスパの良い超望遠レンズが欲しい人
- フィルター径67mmのレンズをメインで使っている人
- 子供の運動会や発表会で活躍できる望遠レンズが欲しい人
- 初めて超望遠レンズを買ってみる人
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タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDは超望遠レンズのラインナップの中では貴重な標準域である50mmに対応しているため汎用性が高く、日常的なシーンの撮影にも使えるレンズです。
なので「超望遠せっかく買ったのに結局全然使いどこないわ…」といった事態になりにくいため、超望遠を試してみたい初心者の方にも非常におすすめです。
- コスパの良い超望遠レンズが欲しい人
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タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDは実売価格が15万円前後と、SONY純正の超望遠レンズの半分程度の費用で購入できます。
写りや手ぶれ補正も非常によく、正直コストパフォーマンスはSONY純正レンズより高いと私は思います。カメラレンズはリセールバリューも高く、中古市場も非常に需要があるため万が一使用しなくなった場合にも費用の回収がしやすいです。
- フィルター径67mmのレンズをメインで使っている人
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67mmのフィルター系はカメラレンズの中ではメジャーな大きさであり、タムロンのレンズは多くが67mm径で統一されています。
すでにタムロンのレンズを使用していて67mmのフィルターを持っている人はそのまま共有できるので追加コストが抑えられます。 - 子供の運動会や発表会で活躍できる望遠レンズが欲しい人
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タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDはAFが早く手ブレ補正が強力なため、動いている被写体にもうってつけです。
かつ400mmの超望遠を活かしてあらゆる位置から被写体を捉えることができるため、撮影位置が制限されやすい子供の運動会や発表会などでもお子様の姿をばっちり捉えることができるでしょう。
まとめ
タムロン 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDは目立った弱点が無いオールマイティな高倍率ズームレンズです。
400mmという超望遠レンズでありながら50mmという標準域に対応しているため日常的な風景やポートレートにも対応でき、1本で対応できるシチュエーションが多いため撮影したいものが多い人にうってつけと思います。
光学性能や手ブレ補正など機能面も非常にレベルが高く、価格もSONY純正レンズの半額程度で購入できるため超望遠レンズを試してみたいというユーザーにも非常にありがたい価格設定です。
超望遠による遠景からマクロ撮影幅広く対応できるため、自分がどんな写真を撮るのが好きなのか分からないというカメラ初心者の方もこのレンズでいろいろな写真を撮ってみて、自分の好きな被写体や距離感を探ってみるというのもいいでしょう。
私もまだまだ撮り足りないので、どんどん持ち出してみようと思います!