『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』を早速観てきましたが、一言で言うなら本当に「最高」の一言に尽きる映画でした。
あまりにいろんなところで心が揺さぶられて、映画館で観ながら思わず泣いていたくらいです。
この感動に今しばらく浸っていたい気持ちと、観ようか迷っている人の背中を押したい気持ちでこの記事を書いています。
『アベンジャーズ:エンドゲーム』で映画史に残る大きな盛り上がりを見せて以降、マーベル映画はいまひとつ盛り上がりに欠ける状況でした。
そんな中で公開された今作は、間違いなくエンドゲーム以来の最高傑作です。
今回は、そんな『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』の魅力について、私なりの解釈を交えて語っていこうと思います。
今作を楽しむために予習すべき作品などもご紹介するため、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
以下、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を”GotG”と略します!
予告編
あらすじ
アベンジャーズの一員としてサノスから宇宙を救ったGotGであったが、リーダーのピーター・クイルは最愛の恋人ガモーラを失った喪失感から立ち直れずにいた。
荒廃した惑星ノーウェアをGotGの本拠地として再建していたところに、謎の金色の男”アダム・ウォーロック”の襲撃を受けて、仲間のロケットが致命傷を受けてしまう。
命の危機に瀕するロケットを救う鍵は彼の過去に隠されていた。
GotGは大切な仲間の命を救うために再び宇宙へと飛び出す…
なぜ『GotG3』がこれほどファンの心をつかんだのか
GotG3はこれまでの彼らのストーリーを締めくくるのに欠かせないエッセンスがふんだんに盛り込まれています。
GotGシリーズを追いかけてきたファンにとって、今作は猛烈に心を揺さぶられる作品になっているはずです。
ネタバレできないので詳細に語れないのがもどかしいですが、ぜひGotGを観たことがない人にもここからはGotGの魅力をいくつかの要素に分けて解説します。
『GotG』は、はぐれ者の集まりが「家族」として絆をつむぐ物語
GoGのメンバーたちはもともと「宇宙のはぐれ者」ばかりでした。
それぞれの初登場時点での出自を軽くまとめると以下の様子です。
ピーター・クイル | 宇宙で名の通ったアウトロー(自称) |
ガモーラ | クールな暗殺者・最凶ヴィラン”サノス”の娘 |
ドラックス | サノスの手先”ロナン”への復讐に燃える戦士 |
ロケット | 出自が謎の喋るアライグマ |
グルート | 「僕はグルート」しか話せない人型植物 |
ネビュラ | ガモーラの妹・父と姉を恨んでいる |
マンティス | ピーターの父”エゴ”の星で孤独に暮らしていた |
ヒーローらしいバックボーンを持つ物は全くおらず、むしろピーターが自虐的に自分たちのことを「負け犬」というくらいはぐれ者の集まりでした。
みんな孤独に生きてきたため自意識が強く、GoGシリーズの最初の方ではお互いに心を開かずに自分の利益や目的のためにいがみ合っていました。
しかし、彼らは成り行きとはいえ様々な修羅場を共に潜り抜けることになり、時に激しくぶつかりながらも少しずつ絆が芽生えていきました。
そしていくつもの障害を乗り越えながら、いつしか彼らは一つの「家族」になったのです。
それぞれが暗い過去を背負いながら孤独に生きていた中で、GoGという家族の絆を手に入れることが出来たというのは本当に彼らにとって大きな救いだったはずです。
今作GoG3でも、そんな彼らの「家族愛」が大きな行動原理になっています。
復讐や孤独などネガティブな背景で生きてきた彼らが、いつの間にか大切なものを守るために必死に戦うように変化していく過程が本当に尊いです…
GoGに欠かせない「音楽」
GoGを語るうえで欠かせないのが音楽です。
GoGは他のマーベル作品と比較して戦闘シーンのノリが非常に軽いノリで描かれることが多いです。
そのGoGを象徴する軽くてポップな演出に一役買っているのが1970年代から1980年代にかけてのポップミュージックです。
場面にマッチした往年の名曲が映画を彩ってくれて、歌詞やメロディが場面に見事にマッチしていて思わず映画館で体を揺らしたくなります。
また、作中で流れるこれらの音楽は主人公ピーターが大好きだった地球人の母親が遺した遺産でもあり、母親との思い出をつなぐとても大切なアイテムとしても取り扱われています。
GotGにとって音楽とは作品を盛り上げるだけでなく、主人公たちが感情移入する非常にエモーショナルなアイテムとなっているのです。
アメリカではサウンドトラックが全米1位を獲得したくらい売れたそうです。
ロケットの過去
今作では喋るアライグマ”ロケット”にスポットが当てられます。
ロケットは優秀なメカニックでありながら戦闘能力も高く、口は悪いけど周囲のメンバーへの面倒見が良いためGotGにとってなくてはならないキャラクターです。
そのキャラクター性から、彼のことを好きなファンも多いことでしょう。
しかしながら、なぜ彼はアライグマの姿でありながら話せるのかなど、彼の出自については一切が不明でした。
ロケット自身もどういうわけか他のメンバーに自分の過去を話していなかったのです。
今作ではそんなロケットの過去をたどる旅が物語の大きな軸となります。
ピーターとガモーラの関係性
ピーターとガモーラは出会った当初は敵対していましたが、過去作の中で少しずつ関係を深めて恋人同士となりました。
しかしガモーラは『アベンジャーズ:インフィニティウォー』にて父サノスに殺されてしまいます。
最愛の恋人を失いショックを受けるピーターでしたが、続編の「アベンジャーズ:エンドゲーム」ではタイムトラベルにより過去のガモーラがピーターの目の前に現れます。
しかし過去から来たガモーラは「ピーターと出会う前のガモーラ」であったため、ピーターのことを全く知らない状態でした。
別人と知りつつも最愛のガモーラと再会したピーターの心境は推し量るにも辛くなるくらい複雑な心境のはずです。
GoG3では、そんなピーターとガモーラがどのような関係を築いていくのかが大きな注目ポイントになっています。
予習すべき作品
ここからは、今作GotG3を劇場に観に行こうか迷っているけど、今までのGotGのことをよく知らないという人のために、事前に予習すべき作品について解説します。
GoG3はこれまでのストーリーを締めくくるための大舞台となっており、残念ながら単発で観て楽しめる映画ではありません。
しかし過去作を順を追って観ることで、登場人物たちの成長や心境の変化、関係性の変化を知って今作を最大限楽しむことが出来ます。
具体的には、以下の作品を掲載順に鑑賞すれば今作を十分に楽しめると思います。
①☆『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
②☆『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
③◎『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』
④◎『アベンジャーズ:エンドゲーム』
⑤〇『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ホリデースペシャル』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ホリデースペシャル』はディズニープラス限定配信の作品となっているため、Amazonプライムをはじめ他の動画配信サービスでは観ることができません…
個人的には①~④まで事前に観ていただければ、GotG3を十分楽しむことができると思います!
GotG3はぜひ劇場で作品に没入して観てほしい映画
最初のGotGが2014年に公開され、GotG3で彼らのストーリーはひとつの区切りを迎えます。
長い時間をかけながら関係性が変化してきた彼らの姿を振り返ると、今作は本当にエモーショナルで締めくくるにふさわしい大傑作だと思います。
GotGをよく知らないという人も、必ず好きになるキャラクターがいると思うのでこの機会に是非見てほしいシリーズです。
9年間多くのファンに愛されてきた彼らの物語を、ぜひ映画館の大きなスクリーンで見届けましょう。
私もあと3回くらい映画館で観たいです…。本当に良かった…。