皆さんは『遊戯王』って知ってますか?
現在まで20年以上続いている大人気カードゲームです。
私は長年遊戯王カードゲームに触れる中で、人生に役立つ教訓を多く学ぶことができました。
大げさな話に聞こえるかもしれませんが、遊戯王には人生で大切な哲学がたくさん詰まっているのです。
カードゲームは「子供の遊び」や「オタクの趣味」といったイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、大人だからこそより頭を使って複雑なプレイングを楽しめる奥深いゲームなのです。
今回は、私が遊戯王に触れる中で発見した「人生哲学」について解説していきます。
大げさに聞こえるかもしれませんが、遊戯王から得た教訓は私の人生を良い方向に変えてくれたと思います。
私が遊戯王から学んだ人生哲学のうち、少しでも共感してくれるものがあると嬉しいです。
私が遊戯王から学んだ人生哲学は…
- 勝つ喜びを教えてくれた
- トライ&エラーの大切さを教えてくれた
- 世の中の理不尽さを教えてくれた
- 「配られたカードで勝負するしかない」ということを教えてくれた
- リソース管理の大切さを教えてくれた
- ロマンやユーモアの大切さを教えてくれた
- 最後まで諦めないことの大切さを教えてくれた
- 一緒に趣味を楽しめる友人のありがたさを教えてくれた
『遊戯王OCGとは』
まずは遊戯王OCG(オフィシャルカードゲーム)を知らない人のために少し解説します。
遊戯王OCGは、週刊少年ジャンプで連載されていたマンガ「遊☆戯☆王」を原作とするカードゲームです。
1999年の発売から現在まで続いており、今も続々と新しいカードが登場しています。
遊戯王OCGのプレイヤーは原作マンガでの呼称になぞらえて「決闘者(デュエリスト)」と呼ばれます。
遊戯王OCGは1対1で対戦するカードゲームで、対戦のことを「決闘(デュエル)」と呼びます
相手と交互にターンを回しながらお互いのカードをフィールドに出してプレイしていき、相手のライフポイントを先に0にしたプレイヤーが勝利となります。
お互いのプレイヤーはあらかじめ40~60枚のカードで山札(デッキ)を作成して勝負に臨みます。
遊戯王のカードは大別すると「モンスターカード」、「魔法カード」、「罠カード」の3つに分けられ、今までに発売されたカードの種類は合計10000種類以上あるので、もはやデッキの構成は無限大と言ってもいいでしょう。
カード種類 | 役割 |
---|---|
モンスター | 相手に攻撃してライフポイントを削ったり、相手からの攻撃を防ぐ壁の役割を持つ。 |
魔法 | モンスターを展開したり、デッキから特定のカードを手札に引き込んだりと多彩なサポート効果を持つ。 |
罠 | 相手の戦術や攻撃を妨害する効果を持つ。 |
詳細なルールは解説しだすとキリがないためここでは書きませんが、ルールを理解して自分のデッキを組んで対戦するのは本当に楽しいです。
2022年1月には公式ゲームである「遊戯王マスターデュエル」がリリースされ、実物のカードを買わなくても遊戯王が楽しめるようになりました。
遊戯王OCGが教えてくれた人生哲学
私は小学生の頃に遊戯王OCGで遊び始め、しばらく離れている時期もありましたが大学の研究室で友人たちと久しぶりに遊んでみたところ再ブームが来てしてしまいました。
「たかが子供の遊び」と思われるかもしれませんが、大人になってからやるカードゲームは小学生のころとは比べ物にならないくらい高度な戦術を楽しむことができます。
資金力も違いますしね…
そうして遊戯王にドはまりする中で、私は「あーこれって俺の普段の生活にも活きる知恵だよな」と感じるような発見が多くありました。
ここからは、そんなデュエリストである私が遊戯王の中で感じた「人生哲学」を解説していこうと思います。
勝つ喜びを教えてくれた
私は子供のころからスポーツが苦手だったせいか、他人と順位を争うのがあまり好きではありませんでした。
これは大人になった今でもそうなのですが、スポーツなんかでは試合の成績よりも自分の成長度合いに達成感を感じるタイプです。
しかしそんなスポーツが苦手で他の人に勝てなかった私でも、遊戯王では勝つことができました。
相手のライフポイントを0にする瞬間の爽快感は、それまで勝利経験の少なかった私にとってとても気持ちの良いものでした。
それに、遊戯王は勝つまでの過程を楽しむこともできます。
自分が好きなカードを対戦で使えたとき…
相手の戦略を崩して自分のペースに持ち込むことができたとき…
自分が考えた戦術が上手く機能したとき…
他にもたくさんあります。
勝負事が苦手だった私は、遊戯王を通じて「勝つ喜び」を知ることができました。
トライ&エラーの大切さを教えてくれた
「PDCAサイクルを回す」みたいなビジネス用語はあまり好きではないのですが、私が遊戯王を楽しむうえで無意識にやっていたことはまさにこの「PDCAサイクルを回す」ということでした。
「Plan(計画)」で自分の考えた戦術をもとにデッキ組み、
「Do(実行)」で実際に相手と対戦し、
「Check(評価)」で戦術が正しく機能しているか、勝てるかどうかを確認し、
「Action(改善)」で対戦後にデッキのカードを調整して、少しずつデッキの完成度を高めていきます。
遊戯王のデッキに「完璧」はありません。
絶対に勝てるデッキなど存在しないのです。
だから、デュエリストは常に勝利に向かってデッキの改良を続けます。
私は、結果を出すためにトライ&エラーを繰り返すことの大切さを遊戯王から学びました。
世の中の理不尽さを教えてくれた
遊戯王には多くの理不尽が存在します。
理不尽なくらいに強すぎるカード…
簡単そうに見えて初心者では絶対に分からない複雑難解なルール…
カードをズボンのポケットに入れたまま洗濯してしまい、悲しみに打ちひしがれながらオカンに怒られたあの日…
こういった理不尽にもまれながら、私は大人になりました。
こういう理不尽は、悲しいですが飲み込むしかありませんでした。
遊戯王とはそういうものなのです。
遊戯王のルールを作るのは開発元であるKONAMIですし、洗濯をしてくれていたのはオカンなのです。
私は遊戯王を通じて、世の中にはルールを作る側に立つ強者がいて、そうでない人間はそのルールに従って生きるしかないということを学んだのです。
「配られたカードで勝負するしかない」ということを教えてくれた
スヌーピーの有名な名言にこんなものがあります。
「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ」
遊戯王ではゲームの最初にお互いにデッキからカードを5枚引いて手札とします。
しかし運が悪いと、自分が理想とする手札にならないばかりか、「事故」と呼ばれるようななにも動くことができないような絶望的な手札になることだってあります。
そんな時に「あのカードが引けていれば」「もっとデッキの枚数を調整していれば」と悶絶しまうのはデュエリストの宿命です。
しかし、遊戯王には初期手札を引き直す「マリガン」ルールは存在しません。
文字通り、自分に配られたカードで勝負するしかないのです。
これは人生も同じです。
自分の才能のなさを嘆き、自分より優秀な周囲の人間を羨み、自分の置かれた環境に不満を漏らしても状況は変わりません。
今自分に何ができるのか、どうすればその状況を打開できるのかを考えましょう。
配られなかったカードのことを考えるよりも、自分が握っている手札をいかに有効に使うかに意識を向けることが、遊戯王でも人生でも大切だと思います。
リソース管理の大切さを教えてくれた
遊戯王の勝利条件は相手のライフポイントを0にすることです。
しかし、自分が最初に使える手札は5枚と有限です。
なので相手を倒すためにはカードをより効率よく、無駄なく使うことが求められます。
相手の戦術を見切る前に自分のリソースが尽きてしまってはいけませんし、反対にリソースを節約しすぎるあまり相手の展開を止められずに負けてしまっては元も子もありません。
肝心なのは、勝機がある場面を見極めて、そこにリソースを集中することです。
人生においても、私たちが使うことができる時間やお金は有限です。
人生の目的は遊戯王と違って「誰かに勝つこと」ではないかもしれません。
しかし、人生の幸福を最大化するために、お金や時間を大切なことに集中させる必要があるあるということは遊戯王と共通すると思います。
ロマンやユーモアの大切さを教えてくれた
遊戯王の勝利条件は前述のとおり「相手のライフポイントを0にすること」です。
しかし、他にも特殊な勝利条件があったりします。
例えば「エクゾディアカードを5枚を手札に揃える」とか「相手のデッキを0枚にする」とかですね。
詳細な解説はここでは省略しますが、要するに正攻法以外にもいろんな勝ちパターンがあるよということです。
さらに言えば、勝ち負けなんて全く気にせずに「自分がやりたいこと」を突き詰めた戦術も存在します。
カードの効果を駆使して「相手プレイヤーと握手する」とか「最速で自滅する」ということを目的にしたユーモラスなネタデッキがあるくらいです(笑)
ただ、これらのイレギュラーな戦術はとても回りくどくて手間がかかり、勝率が低いどころかそもそも達成することが難しかったり、もはやロマンともいえるものも多いです。
しかしだからこそ、こういったデッキは自分が使うのも、相手にするのもとても面白いですし、勝ち負けを問わず「いい試合だった!」と印象に残ります。
ただ正攻法で勝利を求めるだけではなく、時には目的を忘れて寄り道したり、自分のやりたいことを追求することができるのも遊戯王の魅力の一つです。
私も、なんとなく勉強して大学に入り、なんとなく就活を頑張ってサラリーマンになるという普通の人生を歩んできましたが、自分のやりたいこと、楽しいと思うことにもっと素直になってみたいなと思う昨今です。
最後まで諦めないことの大切さを教えてくれた
遊戯王では、「もうどう考えても負けた」という場面に直面することが多くあります。
手札も無くなり、場にモンスターもおらず、自分のライフポイントも風前の灯火…
なのに相手のリソースはまだ余裕がある。
こんな局面では誰しも諦めてゲームセットにしてしまいたくなります。
しかし、最後の1ターンまで勝負がどう転がるか分からないのが遊戯王です。
もしかしたら、次に自分が引く1枚のカードが、戦局をひっくり返す1枚になるかもしれないからです。
実際私も、負けている局面からドローした1枚で逆転した勝負はたくさんあります。
加えてものすごくリアルな話をすると、遊戯王でネット対戦しているとどれだけ私が不利な状況でも相手のネット回線が落ちたり、勝手にプレイミスして自滅してくれることだってあります。
その直前に勝手に諦めて、先に私が降参していたらこれらの勝利を手にすることはあり得ませんでした。
遊戯王も人生も、結局のところは勝敗が決するその時までどんな形で自分に勝利が転がり込んでくるか分からないのです。
過程はどうあれ、勝ちは勝ちですからね。
一緒に趣味を楽しめる友人のありがたさを教えてくれた
現在私は公式ゲームである「遊戯王マスターデュエル」で遊戯王カードゲームを楽しんでいます。
気軽に世界中のデュエリストとネット対戦ができるため、本当に画期的で楽しいゲームです。
しかし私は大学時代に友人たちと一緒に対面で遊んでいた遊戯王が一番楽しかったと思います。
顔を合わせて、くだらない話で笑いながら、和やかな空間の中で趣味の時間を共有した思い出は私の人生の宝です。
大学を卒業してからは住む場所が離れてしまった人が多いですが、今でも互いの結婚式に招待したり、帰省した時は食事に行ったりと交流が続いています。
離れていても「また会いたいな」と思える友人がいるということは本当に幸せなことです。
友人たちとの仲を深めてくれた遊戯王には本当に感謝ですね。
私が遊戯王から学んだ人生哲学は…
- 勝つ喜びを教えてくれた
- トライ&エラーの大切さを教えてくれた
- 世の中の理不尽さを教えてくれた
- 「配られたカードで勝負するしかない」ということを教えてくれた
- リソース管理の大切さを教えてくれた
- ロマンやユーモアの大切さを教えてくれた
- 最後まで諦めないことの大切さを教えてくれた
- 一緒に趣味を楽しめる友人のありがたさを教えてくれた
以上、私が遊戯王から学んだ人生哲学でした!
少しでも共感していただける部分があれば嬉しいです。
原作漫画『遊☆戯☆王』もとても熱くて面白いので、読んだことが無い方はぜひ読んでみてください。