【初心者向け】M.2 SSD増設のやり方を画像付きでわかりやすく解説

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以前の記事で、コンパクトな自作PCケース「QUBE 500」を使って検証用PCを組み立てました。

Qube500に収めた検証用PC

Core i7-9700 × GTX 1660 Superというやや古い構成ながら、省電力で気楽に扱えるので気に入っているんですが……
ストレージが500GBしかない!

最近のPCゲームは1タイトルで100GB前後占有することも珍しくなく、いくつかヘビータイトルを入れるだけでパンパンになってしまった…

容量がパンパンだとSSDの寿命的にも良くない

というわけで今回は、M.2 SSDを増設してストレージを拡張しながら、そのやり方を初心者の方にもわかりやすく、画像付きで解説していきます!

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目次

増設前にチェックすべきポイント

M.2 SSDを増設する前に、いくつか確認すべきポイントがあるので解説。
初めて増設する場合は、「マザーボードに対応してるか?」「ちゃんと取り付けられるか?」といったポイントを確認しておきましょう。

M.2 SSDってどんなもの?軽くおさらい

M.2(NVMe)SSD

M.2 SSDNVMe SSDともいう)は、マザーボードに直接取り付ける小型のストレージ。

ケーブルいらずで簡単に設置でき、転送速度も非常に高速なの現在のゲーミングPCの主流ストレージです。

今回は、「NVMe」規格のM.2 SSDを使用します。

厳密にはM.2には「SATA」と「NVMe」の2種類があるのですが、SATA式のM.2 SSDは今ではほぼ使われない古い規格なので「M.2 ≒ NVMe」という認識で問題ないです。

空きスロットがあるか確認する

まず確認すべきは「マザーボードのM.2スロットが空いているか?」という点。

マザーボードによっては1スロットしかない場合もありますし、すでに別のSSDやWi-Fiカードなどが刺さっていて使えないこともあります。
スロットが複数ある場合は、帯域制限や優先順位がある場合もあるためどちらを使うかも確認しましょう。

チェック方法
  • マザーボードの型番を調べて、メーカーサイトで仕様を確認する
  • PCケースを開けて、M.2スロットの位置と空き状況を目視で確認する

マザーボードの型番は、『CPU-Z』などのソフトを使うことで簡単に確認できます。
私の検証用PCのマザーはASUSの『PRIME B360』
マザーの説明書はメーカーサイトでも観れるので、そこからスロットの仕様を確認しておきます。

マザーボードの取扱説明書にはストレージの規格が書いてある

このマザボのM.2 スロットは2カ所で、うち1か所はすでにM.2 SSDを挿してるので使用中。
あと1か所挿せるので問題なく増設は出来そうです。

スロットの通信規格はPCIe 3.0
現在の最新規格はPCIe 5.0、主流は4.0なのでやや古い規格ですが、転送速度は十分早いので現役で使える規格です。

古いマザボだと、グラボを挿しているとM.2 SSDが1か所使えなくなる(排他仕様)場合があるため、その点も確認しておいた方がいいです。

パーツの干渉がないかチェック

普通のM.2 SSDを使えばほぼありませんが、グラフィックボードやCPUクーラーと干渉しないかも一応チェックしておくと無難です。

スロットの位置によってはグラボを取り外してからM.2 SSDを挿す必要があります。

M.2 スロットがグラボのPCIeスロットのすぐ下にあることも多いので、ヒートシンク付きのM.2 SSDだと厚みでぶつかることも…

M.2 SSDの選び方

選ぶポイント①:読み書き速度

M.2 SSDは、従来のSATA SSDよりも圧倒的に高速です。
ゲームの起動やロード時間を短縮したい方には、読み取り速度3,000MB/s以上のモデルが安心です。

今回、マザボ側はPCIe Gen3対応ですが、今後他のPCでも使いまわせるようにPCIe Gen4モデルを購入します。
PCIe 3.0のSSDの方が若干安いのですが、大した価格差ではないので今買うならPCIe Gen4の方がおすすめ。

また、転送の方式にTLCQLCがあるのですが、TLCがおすすめです。
QLCは大容量データの書き込みが途中で一気に遅くなる、SSDの寿命が短いなどのデメリットが多いので…

選ぶポイント②:容量に迷ったら1TBがおすすめ

最近のゲームは1タイトルで100GBを超えることも。
多くのゲーマーが日常的にプレイするタイトルは多くても5タイトル程度なので、1TBあれば不足することはないでしょう。

録画データやスクリーンショットを保存する場合にも余裕があります。

選ぶポイント③:ヒートシンクの有無

M.2 SSDは読み書きが高速なぶん発熱もしやすいので、私はヒートシンクを付けるようにしています。
無くても問題ない派も多いですが、私は基本的にPCパーツはできるだけ冷やしておきたいので…

ヒートシンクが付いてるタイプのSSDも売られてますが、価格が妙に高いのとヒートシンクがデカくてマザボなどと干渉するものが多いので、基本的にはヒートシンクなしのモデルを買うのがおすすめ。

コンパクトなヒートシンクを別で買って付けるのが無難です。

(例)別売りのヒートシンクを付けた状態
放熱性が上がり動作が安定する(気がする)

今回はキオクシアのEXCERIA PLUS G3(1TB)を購入

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キオクシアはSSDやSDカードなど記録媒体の品質に定評があるため、よくお世話になっています。
コスパに優れたGen4対応モデルで、「とりあえずこれ買っとけ」レベルでおすすめです。

M.2 SSDの取り付け手順

ここからは、実際にM.2 SSDをPCに取り付けていく作業手順を画像付きで解説します。
作業自体はシンプルですが、ネジの固定や静電気対策など、ちょっとした注意点もあるので、一つずつ確認しながら進めていきます。

作業に必要な工具は?

M.2 SSDの取り付けに必要な工具は精密ドライバー(プラス)だけです。
SSD固定用のネジを締めるのに使います。

3種類のプラスドライバーが整列している

作業前に金属に触れたり手を洗ったりして、体の静電気を逃がしておきましょう

あとはSSD固定用のネジが必要ですが、BTOパソコンやマザーボードを買った時に付属している場合が多いので探してみてください。
無ければ買いましょう。

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もりけぇ

マザボのメーカーによってネジの大きさが違うことがあります。
合う方を使ってください。

手順1:PCの主電源を落とし、電源ケーブルを抜く

作業中の感電やパーツの損傷を防ぐため、必ず電源ユニットの主電源をオフにして、電源ケーブルを抜いてください。
電源を抜いた後もコンデンサに電気が残っていることもあるため、ケーブルを抜いた後に電源ボタンを数秒押して放電しておくと安心です。

もりけぇ

まじで危ないので通電してる状態でパーツの付け外しをしないこと!

手順2:PCケースを開け、M.2スロットを確認する

PCケースを開けてます。
サイドパネルがなにかしらねじ止めされていることが多いので、横なり背面なりを探してみてください。

マザーボードが見えたら上のM.2スロットを探します。
多くの場合はグラフィックボードの近く、またはチップセット周辺にあります。

今回はグラボが若干邪魔になりそうだったので、外しておきます。

グラボの電源ケーブルを外す
背面の固定ネジを外す
グラボの付け根にロックがあるので押し込んで外す
グラボをゆっくり引っ張ると外れる

もしマザーボードにM.2 SSD用のヒートシンクが備え付けてある場合は、この時に外してください。

手順3:M.2 SSDを差し込み、ネジで固定する

M.2 SSDは、スロットに対して斜め(約30度)の角度で差し込みます。
端子部分が奥まで入るのを確認しましょう。
スロットの形とSSDの端子を見て、向きを間違えないように注意し、無理に押し込まないことが大切です。

もりけぇ

今回は作業が見やすいようにヒートシンクなしのまま作業していきます

M.2スロットは長短の端子に分かれているので
誤った向きで差し込むことはほぼない
差し込むとやや浮いた形になる

差し込んだSSDは少し浮いた状態になります。
SSDの端にある穴と、マザーボード側の固定用スタンド(スペーサー)の位置を合わせ、手で押さえながらネジで固定しましょう。

  • M.2 SSDのサイズ(通常は2280)に合わせて、ネジ位置が合っているか確認
  • ネジは強く締めすぎず、「指で回して軽くドライバーで締める」くらいが目安
    締めすぎると基板に負荷がかかり、故障の原因になることがあります

手順4:ヒートシンクを装着(マザーボードに付属している場合)

マザーボードにM.2用のヒートシンクがある場合は、SSDを固定したあとに取り付けます。

  • ヒートシンク裏のサーマルパッドの保護シートを忘れずにはがす
  • パッドとSSD表面がきちんと接触するように装着
  • ヒートシンクがずれていたり、ネジの締め忘れがないよう確認

これで物理的な取り付け作業は完了です!

取り付けただけではPCがSSDをきちんと認識してくれないので、続いてWindows上での初期化とフォーマット作業に進みます。

新品のM.2 SSDは挿しただけじゃ使えない

初期化とフォーマット方法

M.2 SSDを取り付けただけでは、まだWindowsには「未割り当てのストレージ」としてしか認識されず、データを保存することができません。
ここからは、Windows上での初期化とフォーマットの手順を解説していきます。

手順1:ディスクの管理を開く

まずは、Windowsの「ディスクの管理」ツールを開きます。

  1. スタートメニューを右クリック(または「Windowsキー + X」)
  2. 表示されたメニューから「ディスクの管理」を選択

手順2:新しいディスクの初期化

新しく取り付けたM.2 SSDが認識されていれば、「初期化されていないディスク」として表示されます。

画像のようなウィンドウが自動表示されたら、「GPT」を選んでOKをクリック。
(MBRは昔のPCで使われていた形式で、現在はGPTが一般的)

手順3:ボリュームの作成(フォーマット)

初期化したあと、ストレージの領域が「未割り当て」と表示されているはずです。

ここに「新しいシンプルボリューム」を作成して、フォーマットしていきます。

「未割り当て」と書かれた領域を右クリックし、「新しいシンプル ボリューム」を選択

ウィザードに従ってボリュームサイズ、ドライブ文字、フォーマット形式を設定(通常はそのままでOK)

「最大ディスク領域」と同じ数値でOK
ドライブ文字はそのままでOK
フォーマット形式は「NTFS(既定)」で問題ありません
「完了」を押して閉じる

手順4:エクスプローラーで確認

フォーマットが完了すると、新しいドライブがWindowsに表示されるようになります。

「PC」や「エクスプローラー」を開いて、
新しいSSDがドライブとして追加されていればOKです!

あとは外していたグラボをもとに戻してあげましょう。
取り付けは外した時と逆の順序でやればOKです!

まとめ

今回は実際にM.2 SSDを取り付けながら、増設のやり方を解説しました。

M.2 SSDは配線などの面倒な作業がいらないので、初心者でも十分に自力で作業できます。
作業時間も30分程度で終わるので、「最近ストレージ足りないな…」と感じている人は挑戦してみる価値アリです。

増設して改めてゲームをいろいろインストールしているところですが、やはりゲーミングPCは1TB以上のストレージがあると快適さが段違い
複数のゲームをインストールしてもかなり余裕があります。

「容量足りないな…」と悩んでいる人は、この記事を読みながらぜひSSD増設に挑戦してみてください。

その後の話

その後いろいろ考え、今回取り付けたSSDはメインPCの方に移設し、代わりにメインPCで使っていたPCIe 3.0のM.2 SSD(1TB)を検証用PCに組み込みました!

メインPCの方でPCIe 4.0の力を振るってもらいます。

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