Intelのリテールクーラーといえば、最低限の性能と簡素な見た目が特徴。
しかし見た目が超かっこいいIntel製リテールクーラーがあることをご存じですか?
それが今回紹介するLaminar RH1というCPUクーラー。

第12~14世代のCore i9のうち特定のモデルにだけ付属されたCPUクーラーで、クーラー単体での販売はされていないのでかなりレアです。
独特でかっこいい見た目のわりに流通数が少ないため、知る人ぞ知るクーラーって感じ。
私は運よくメルカリで安く新品を手に入れることができました!
今回はこのクーラーをゲーミングPCに取り付け、ゲーム用途で使えそうかを検証していきます。
Laminar RH1のスペック
Intel公式サイトによるとスペックはこんな感じ。
対応ソケットはLGA1700で、第12~14世代のIntel製CPUであれば何にでも使用できます。
全高 | 69mm |
全体サイズ | 103mm×103mm |
TDPサポート | 65W |
ファン制御 | PWM制御可変速ファン |
LED | ARGB LED ライトリング 白色 LED インテルのロゴ |
コネクタ | 4ピン & 5VARGB |
動作電圧 | 定格12V |
最大RPM | 3000RPM |
対応ソケット | LGA1700 |
見た目はいかついですがTDP65Wと控えめ。
おそらく冷やせるのは最高でも100W前後までかなと予想がしています…
(なんで最大200W超える爆熱のi9にこれを付属したんだろう)
一般的なリテールクーラーと同じでヒートパイプなどはなく、あくまで単純な熱伝導とファンで放熱するスタイル。
ヒートシンク部分は全てアルミ製で、CPUとの接触面は銅プレートになっています。
廉価クーラーのRM1はヒートシンク外周部はあくまで飾りのプラスチック。
RH1の質感の高さは一線を画しています。



なんとRH1はARGBに対応しているため、LEDで綺麗に光るのがゲーマーにもうれしいポイント。
余談ですがAMDの純正クーラーWraith PrismもLEDがきれいで人気でしたね。
ただしクーラー単体で販売していないので、入手性がすこぶる悪いのがマイナスポイントです…
Laminar RH1の取り付け
取り付けは四隅のねじ止め式で非常に簡単。
マザーボードの裏からバックプレートを付け、クーラーを上から取り付けます。
ネジは手でもドライバーでも締められるようになっているので、手で軽く固定してからドライバーで締めてあげるといいでしょう。

ヒートシンクがコンパクトなので、メモリスロットやVRM周りのヒートシンクに干渉することもなさそうです。

ARGBの光り方も非常にきれいで、ヒートシンクの形状も相まってリテールクーラーとは思えない高級感があります。
ちなみに光り方はARGBの制御ソフトでいろいろ変えることも可能。



Laminar RH1の冷却性能
冷却性能を検証します。
RH1はLGA1700のCPUにしか対応していないため、今回は私のメインPC(Intel Core i7-12700K)を使用します。
これがきちんと冷やせるなら常用したいところではあるのですが、Core i7-12700Kの最大消費電力は190W…
ちゃんと冷やすのはさすがに無理ゲーと思います。
どの程度戦えるか、見守るような気持ちで検証に臨んでいます。
Cinebench R23
あえて電力制限も何もせずにCinebenchを回してみました。
検証時の室温は約25℃で、アイドル時のCPU温度は30℃前後でした。

マルチ測定を開始してCPU負荷を100%にしてみました。
しかし開始30秒も経たないうちにCPU温度が100℃に達したので中断。

知ってたけどぜんぜん冷却間に合ってない!
そりゃ65W対応のクーラーで190Wは無理よ…。
これよくi9に付属したな…Intel何考えてんだ…?
モンハンワイルズ製品版
ゲームをプレイした時にCPUがどのくらいの温度かを確認してみます。
ゲーム中にほどよい温度(70~80℃くらい)に保てるのであれば、まぁ実用範囲内かなと思いますが果たして…
まずは最近のビッグタイトルである『モンスターハンターワイルズ』の製品版。

ワイルズはCPU負荷が重いゲームであることもあり、90℃を超える瞬間が多かったです。
CPU消費電力も基本的に110W前後で推移しており、さすがにi7を安定して冷やし続けるのは難しそうでした…
モンハンワールド
少し遡ってモンハンワールドも試してみました。
ワイルズよりはだいぶCPU負荷が低いゲームですが果たして…

ややCPU負荷が下がり消費電力が100W弱になったため、CPU温度も70度台で推移していました。
やはり冷却性能的には100Wあたりが実用ラインのようで、90℃まで許容するなら120Wくらいが限界点のようです。
今回使用したCPUがCore i7-12700Kとハイエンド寄りのものだったので冷却しきれませんでしたが、
TDP65Wで最大消費電力が100W前後のCore i5あたりなら十分使えるクーラーだと思います。
Laminar RH1のレビューまとめ
今回のレビューのまとめです。
- ヒートシンク形状がめっちゃおしゃれでかっこいい
- コンパクトなのでメモリやヒートシンクに干渉しづらい
- ARGB対応でゲーミングPCでも映える
- TDP65WのCore i5 以下のCPUにおすすめ
- 冷却性能は120W前後が限界なのでハイエンドCPU(i7やi9)には不向き
- 単体で販売していないので入手性が悪い
私の中では見た目が過去イチクラスに好き!
冷却性能も控えめとはいえ一般的なリテールクーラーと同程度はあるので3~4000円くらいで公式販売されれば欲しい人はたくさんいそうな気がします。
Core i3シリーズとか、Core i5の中でも省電力な14500とかに合わせると、見た目もいい感じのゲーミングPCができそうだなと思います。
私の環境ではメインPCに使うことは今のところできませんが、オブジェとしてデスクに飾っておこうかなと。

いつか検証用PCをLGA1700のマザーボードに置き換える日が来たら、このクーラーを使ってみたいですね!