アイキャッチ引用元:機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)公式X(@G_GQuuuuuuX)
2025年1月17日(金)から公開されたガンダムシリーズの新作アニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginnging-』を観てきました!
2022年の『水星の魔女』以来の完全新作のテレビシリーズ。
とても楽しみにしていたので公開が始まったらSNSでネタバレを踏まないように注意していたのですが、どうもTLの様子がおかしい。
「ガンダムファンはさっさとジークアクスを観ろ」
「とにかくジークアクスを観ろ」
「いいから観ろ」
みんなこんな感じ。
SNSでのこのプッシュ感はあれだ。良い方のやつだ。
そんな空気を感じてしまったので期待に胸を膨らませながら劇場に足を運んだわけですが…
まじで本当に良かった。
超びっくりしたし、劇場で観てよかったと心から思った。
予告トレーラー映像をちょろっと見ただけで前情報とか一切入れずに観ましたが、1時間半があっという間に感じられました。
今回は、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginnging-』何が一体そんなに世間のガンダムファンを感動させているのかの解説を交えながら、私の初見の感想を書き綴っていこうと思います。
今は公式のYouTubeもネタバレ満載だ!まじで何も見ずに劇場行こう!
機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)初見の感想
誰もが妄想した「あったかもしれないもう一つの宇宙世紀」
ジークアクスの世界は、まさかの「一年戦争でジオン公国が勝利した世界線」でした。
今作一番の衝撃は間違いなくここ。
初代『機動戦士ガンダム』で描かれる大きな戦いが一年戦争です。
この戦いでアムロたちが所属する地球連邦が勝利し、シャアが所属するジオン公国が敗北するというのが正史の物語でした。
この「地球連邦の勝利」がその後のガンダムシリーズの続編でも前提となっているわけです。
ジークアクス冒頭では初代『機動戦士ガンダム』と同じストーリーで進行します。
カット割りすら初代ガンダムと全く同じというこだわり具合。
「俺たちはいったい何を見せられているんだ」状態でぽかんとしていると、宇宙コロニー「サイド7」に隠されていた地球連邦の新兵器ガンダムをジオンの部隊が偵察しにくる場面になります。
本来であればここで偶然居合わせたアムロ少年がガンダムに乗り込んで、ジオンの部隊に応戦するところからガンダムの物語が始まります。
しかし、ジークアクスではガンダムに乗り込んだのがアムロ少年ではなくシャアになっていました。
ちなみにアムロ少年は一切登場していません。
そのままガンダムとホワイトベースの奪取に成功したシャアは、地球連邦の追撃もいなして無事に帰還。
その後シャアはガンダムを自分のパーソナルカラーである赤に染め上げ、「赤いガンダム」を駆って一年戦争を戦い抜きます。
まさか公式の映像作品でシャアがガンダムに乗ってる姿が見れるなんて…
ガンダムを手に入れたジオンはどんどん戦争を有利に進めていくのに対し、地球連邦はガンダムを失ったことでMS開発に遅れを取ることになり、そのまま一年戦争に敗北します。
本来のガンダムの物語は、アムロ少年がたまたまガンダムに乗り込んだことで始まったわけですが、ファンなら誰しも一度は「もしあそこでアムロが乗っていなかったら?」と妄想したことはあるのではないでしょうか。
しかしあくまで妄想どまりで、今まで公式からそういったコンテンツは(私の知る限り)出たことがありません。
しかし今回のジークアクスではそんな妄想へのアンサーとして「一年戦争にジオンが勝利する」という結論が提示され、しかもその世界を舞台に新しい物語が展開されているわけです。
これは往年のガンダムファンへの特大サプライズですよ…
本当にありがとうございます…
ジークアクスのシャア、非常にまとも
シャア・アズナブルといえば、ガンダムシリーズ屈指の有名キャラクターで、カリスマ的存在として認識している人も多いでしょう。
しかし、いろいろと「やばい大人」な面があり、ガンダムファンの間でも変人扱いされることも多いです。
- 身分を偽るために自分のそっくりさんを殺害する
- アムロに対して異常な執着を見せる
- ララァ・スンにロリコンとマザコンを拗らせる
- 地球を守るために、地球に小惑星を落とそうとする
その他、奇行や矛盾する発言などたくさん…
このように本来のシャアは奇行や変人具合には枚挙にいとまが無く、絶大な人気がありながらもかなり癖が強いキャラクターです。
しかしジークアクスでのシャアはそういった奇行に走るシーンは一切なく、常に冷静でクール。
先見の明や優れた戦術眼のある戦場のエリートとして描かれます。
ジークアクス世界での地球連邦ですが、戦争終盤に負けを悟ります。
そこでジオンを道連れにするために小惑星ソロモンを月面基地ルナツーに落とす作戦を敢行し、シャアはこの作戦を阻止するために赴きます。
しかしその戦闘の終盤でガンダムに搭載されたサイコミュの暴走により爆発に巻き込まれて、赤いガンダムとともに消息不明となってしまいます。
そしてこの爆発によりソロモンは月面への衝突を免れ、地球連邦の敗北が決定的になったわけです。
冒頭から消息不明に至るまで、ずっとクールでかっこいい軍人としてのシャアが見れたのがうれしかったですね。
ちなみに声優さんが池田秀一さんから新祐樹さんに代わっていましたが、思いのほか違和感なく観ることができました。
声優さんってすごいですね…
宇宙世紀、ジオンが勝った方が平和じゃん…
本来の『機動戦士ガンダム』では地球連邦が一年戦争に勝利し、その後の地球と宇宙コロニーを統治していました。
しかしこの地球連邦という組織、とにかく内部の腐敗がすさまじく、統治後の世界は全く平和になっていませんでした。
ガンダムの続編での戦争の原因の大半は、地球連邦の腐敗が原因と言っても過言ではないくらい。
一方、ジークアクス世界ではシャアがガンダム奪取に成功したことを起点にジオンが一年戦争に勝利しました。
その後、ジオンが治めた世界はどうなったかというと、地球連邦の統治に比べると超平和。
もともとジオンは宇宙コロニーの自治独立を目指して戦争を起こしたので、厳しい弾圧による統治なんか目指してないわけです。
もちろんすべてが丸く収まっているわけではなく、戦争でコロニーを失った難民が別のコロニーでスラムを形成していたり、民間に流れたモビルスーツで違法賭博していたりと小さいいざこざはあります。
しかし地球連邦が統治した世界では一年戦争後も大きな戦争がボコスカ起きていたことを考えると、このくらい全然かわいいものでしょう。
やっぱ地球連邦こそが諸悪の根源だったんだなって…
メカデザインがめっちゃエヴァ
ジークアクスは『エヴァンゲリオン新劇場版』のカラーが制作しています。
そのためメカデザインや映像の各所にエヴァっぽい要素が感じられました。
ガンダムだけ見ても、顔がエヴァ2号機っぽい四ツ目(クアッドアイ)っぽくなっていたり、体のパーツもオリジナルのガンダムから結構変わっていました。
ジークアクスの曲線的なデザインなんかも、今までのガンダムのデザインとは全く違った雰囲気を醸し出しています。
これはCGでゴリゴリ動くのが楽しいデザインですよたまらねぇ…
というかまさかこいつがジオン製のMSとは思わなかった。
マチュがかわいい
ジークアクスの主人公はコロニーで暮らす女子高生のアマテ・ユズリハ(通称マチュ)。
どこにでもいる平凡な女子高生!というわけではなく、どうやら進化した人類「ニュータイプ」としての素質があったようで、ジークアクスを初見で乗りこなすというとんでもない活躍を見せます。たまげたなぁ…
「よく分かんないけど、なんか分かった!」というセリフがニュータイプ感を上手く表現しててとても好き。
すぐジト目になるのが可愛いのと、パイロットスーツのデザインが新劇エヴァでアスカが来ていたテストスーツに似ていました。
総合的にめっちゃ可愛い。
キャラデザが今までのガンダムともまた少し違う感じで、ポケモン的な印象を受けました。
米津玄師さんの主題歌『Plazma』がめっちゃ良い
米津玄師さんが歌う主題歌の『Plazma』が劇中では流れるシーンが2回あったのですが、ジークアクスが飛び回る戦闘シーンと嚙み合っていて最高でした。
歌詞の内容もジークアクスの登場人物たちやガンダムの世界観に重なるものがあり、さすが米津玄師さんだなと。
宇宙コロニーという狭い世界で生きていたマチュが、ガンダムとの偶然の出会いによって爆発的にポテンシャルを引き出し、宇宙に飛び出していく流れが『Plazma』の歌詞と重なりました。
映画を観終わってからずっとPlazmaを無限リピートしています。
Amazon Music Unlimitedでもすでにサブスク配信されているのでよかったらどうぞ。
テレビ放送が待ち遠しい
今回の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginning-』はテレビ放送予定の数話を劇場用に再編集した導入編とのこと。
テレビ放送のスケジュールは今の時点では明らかにされていませんが、このクオリティのガンダムをテレビ放送で観れるのが今から楽しみすぎます。
とりあえず、「もう一回劇場に見に行け」とガンダムが言っている。
Amazonプライムビデオでもガンダムシリーズをたくさん見放題配信しているので、気になる方はぜひ観てみてください!
ガンダム初見の人には『水星の魔女』がおすすめです!