2018年ごろから国を挙げてスマホ料金の引き下げが進み、最近では格安SIMもかなり市民権を得てきたように感じます。
私は毎月のスマホ代を節約したい思いから2012年ごろから格安SIMを使い始め、
何回かキャリアの移ろいはあったものの、もう気づけば10年間格安SIMを使い続けています。
結論から言うと、これからも格安SIMを使い続けると思いますし
おそらく現在の格安SIMがスマホの「標準的なプラン」になって
「格安」SIMという概念が薄れていくんじゃないかなーと考えています。
ちなみに最初はOCNモバイルONEから始まり、楽天モバイルを経て今はahamoを利用しています。
そこで今回は、私が格安SIMを10年間使い続けて感じたメリットとデメリットについてお話しようと思います。
そもそも「格安SIM」とは?
「SIMカード」とは、契約者情報を記録したチップがついた小型のICカードのことで、
ガラケーやスマホにはこのSIMカードが挿入されていることで携帯回線での通信が可能になります。
もともとガラケー時代から通信キャリアは、大手3社(ドコモ、au、SoftBank)の寡占状態でした。
これはスマホ時代になっても変わらず、3社とも似たり寄ったりな料金プランを掲げ、スマホの本体代金や通信費に毎月7000~1万円程度の料金がかかるのも珍しくない状況だったのです。
多少の値下げはあったかもしれませんが、これは2022年現在でもあまり変わっていないのかなと思います。
そんな中、様々なインターネットプロバイダが携帯通信事業に参入して生まれたのがMVNOで、そのMVNOが提供するSIMカードが「格安SIM」です。
格安SIMはなぜ安い?
大手通信キャリアの料金プランが高い理由は、新しい電波基地を建てたり、店舗を運営して店員さんにお給料を払ったりと、設備管理や運営に莫大なコストが必要となるためです。
大手キャリアは、今まで通信インフラの整備のために膨大な額のお金を投じて、現在のモバイルネットワークのインフラを構築しています。
今の快適なスマホライフがあるのは、NTTグループをはじめ、大手3キャリアの努力あってのものと言って差し支えないでしょう。
で、格安SIMはこれらの通信網を「間借り」するような形で通信回線を提供しています。
つまり、格安SIMの通信業者は新しく電波塔を建てる必要が無いのです。
また実店舗を持たない通信業者もあるため、運営コストも大手キャリアと比較してかなり小さくできます。
こうして設備管理や店舗運営のコストを極限まで小さくできるため、料金プランを安く抑えることが可能になっているのです。
格安SIMのメリット・デメリット
私が10年使って感じた、格安SIMのメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
①料金形態が分かりやすく、安い
②料金プランの選択肢が多い
③キャリア純正の機種以外も使える
④解約タイミングが自由
⑤手続きがオンラインで完結する
デメリット
①大手キャリアに比べると、通信強度、通信エリアの広さで劣る場合がある
②トラブルは自分で対処する必要がある
③格安SIMのキャリアによっては、スマホ本体は自力で調達する必要がある
④通信キャリアによっては、特定の機種が使えない場合がある
それぞれ簡単に解説します。
メリット
①料金形態が分かりやすく、安い
大手キャリアの料金プラン、は様々なオプションや割引制度を複雑に組み合わせて奇々怪々な有様になっています。店員さんも完全に理解できてる人いないんじゃないのかなと思っています。
その一方で格安SIMの料金プランは「通信容量毎月〇〇GBまでで3000円(音声通話付き)」のようなシンプルで分かりやすい料金形態で、毎月の支払金額が理解しやすいプラン内容になっているものが多いです。
②料金プランの選択肢が多い
格安SIMの通信業者は大手3キャリアよりも多くあり、それぞれ特色のある料金プランがあるため、自分に合ったキャリアを探すのも面白いかもしれません。
また、毎月の通信容量ごとに料金プランが分かれている場合が多いため、自分の通信量に合った料金プランを選択することができます。
③キャリア純正の機種以外も使える
個人的にはこれが格安SIMを使う一番のメリットだと思います。
キャリア純正の要らない・消せない・使えないアプリが大量に入った端末を使わなくていいのですから!
いくらスマホの性能が上がっても、無数のキャリア純正アプリがバックグラウンドで動いていてはパフォーマンスを発揮できません…
私が格安SIMを使い始めた2012年ごろは、Amazonなどで自分でスマホ本体を調達する必要がありました。
しかし最近は格安SIMの業者でも端末をセットで買えるところが多いため、かなり格安SIMデビューしやすくなったように感じます。
iPhoneに対応していない格安SIMも多かったですが、最近は問題なく使える格安SIMがほとんどのようです。
④解約タイミングが自由
大手キャリアは何かと契約に2年縛りを設けてきます。解約タイミングを逃すと違約金…
うんざりしますよね。
格安SIMも多少の解約できない期間はありますが、1か月から半年程度と大手キャリアよりも圧倒的に短く、その後は任意のタイミングで解約できます。
(ただし端末の転売などを防ぐために、短期間に契約と解約を繰り返すユーザーはブラックリスト入りして契約できなくなるらしいので注意)
⑤手続きがオンラインで完結する
最近は楽天モバイルなど、店舗で契約できる業者も増えてきましたが、基本的にはどの格安SIMの業者もインターネットで契約が完了します。
契約内容の変更などでも、わざわざ店舗に行く必要が無いので、ストレスフリーです。
以上が私の実感する格安SIMのメリットです。
しかし、必ずしも良いことばかりではありません。
格安SIM特有のデメリットもあるので紹介しておきます。
デメリット
①大手キャリアに比べると、通信強度、通信エリアの広さで劣る場合がある
あくまで通信網を「間借り」する形で使用しているため、通信速度は3台キャリアの回線に比べると劣ることが多いです。とはいえ、たとえばドコモ系の格安SIMであれば、ドコモと同じ通信エリアで使用できるため、電波が入らずに困ることはほぼ無いでしょう。
私は一時的に楽天モバイルを使用していました。
楽天モバイルは自社製の通信網とauの通信網を組み合わせて通信エリアを展開していましたが、建物の中で電波が入らない場面が割とあって不便に感じました…
一番酷いと思ったのは、ショッピングモールの楽天モバイルの代理店前で圏外になっていた時ですね…
現在はahamoを使っていますが、通信強度も通信エリアも安定していて全く不便さは感じていません。
②トラブルは自分で対処する必要がある
最近は店舗を持つ格安SIM業者も増えてきたので店頭での相談もできる場合もありますが、
基本的には契約や設定はネット経由で調べながら進める必要があります。
スマホやPCに慣れ親しんだある程度ネットに強い人ならさほど困らないかもしれませんが、デジモノが苦手な人にとっては敷居が高く感じることがあるかもしれません。
③通信キャリアによっては、特定の機種が使えない場合がある
少し前の格安SIMではIPhoneに対応していないものなどもありました。
最近はほとんどの業者がIPhoneにも対応していますが、最新機種やスマホのメーカーによっては動作を保証していなかったりしますので、契約の前には自分のスマホがきちんと動作するか、格安SIM業者のホームページなどで確認する必要があります。
④(人によるとは思いますが)キャリアのメールアドレスが使えなくなる
今でも「@docono.ne.jp」などの大手キャリアが提供するメールアドレスを現役で使用している方は、これらのアドレスが使えなくなるため注意が必要です。
私は格安SIMに移行したときにキャリアメールを手放してGoogleのGメールに移行しましたが、当時からそもそもLINEなどメール以外の連絡手段が豊富だったので特に問題ありませんでした。
結論
格安SIMについてメリット、デメリットの両方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
「毎月のスマホ料金高いなぁ…」と悩んでいる方は、迷わず格安SIMに移行した方がいいと思います。
毎月5千円近い節約になる場合もあるので、仮に2年縛りの違約金を払っても半年程度で元を取ることができます。
最近は通信の品質も改善されて、実用性にほぼ問題はないと言ってもいいと思います。
また機会があれば、具体的なキャリアの選び方についても書いてみようかな…
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!